任天堂が4月26日発表した2012年3月期の連結決算は、営業損益が373億円の赤字、最終損益が432億円の赤字となり、連結決算を公表して以来初めて赤字に転落した。ニンテンドー3DSの値下げや円高が響いた。3DSの大幅値下げによる逆ざや状態は今期半ばには解消する見込みという。今期は黒字転換を見込むが、4〜9月期は赤字となる見通しだ。
売上高は前期比36.2%減の6476億円にとどまった。ニンテンドー3DSの販売台数は1353万台。ソフトは国内は好調だったが、欧米市場は年末商戦の立ち上がりが例年に比べ遅く、マリオシリーズは好調だったものの前半の不振を挽回するまでに至らず、世界で3600万本にとどまった。
Wiiはハードが984万台、ソフトが1億237万本。ニンテンドーDSシリーズはハードが合計510万台、ソフトが6082万本だった。
今期は3DS向けに2Dの「スーパーマリオ」新作「New スーパーマリオブラザーズ2」を8月に、「とびだせ どうぶつの森」を国内で今秋に発売する計画。アジア各地での3DS販売も順次始める。年末商戦向けには家庭用ゲーム機の新製品「Wii U」を投入する。3DSの販売目標はハードが1850万台、ソフトが7300万本。
今期の業績見通しは売上高が8200億円、営業損益と経常損益が350億円の黒字、最終損益が200億円の黒字を見込むが、4〜9月期は250億円の営業損失となるなど、赤字を見込んでいる。
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