富士フイルムイメージングシステムズは5月22日、APSフィルムの販売を5月末で終了すると発表した。既に生産は終了しており、在庫がなくなる見通しになったため。コダックもAPSフィルムの生産を終了しており、APSは姿を消すことになった。
昨年7月に在庫限りで販売を終了すると告知。販売が年々大幅に減少している上、一部原材料が入手困難になっており生産ができない状況だと説明していた。
APSフィルムの販売は終了するが、「今後も製品ラインアップの見直しや生産効率化を行いながら継続して写真フィルムをご利用いただける体制づくりを進めていきます」と銀塩フィルム存続について説明している。
APSは「Advanced Photo System」の略。富士とEastman Kodak、キヤノン、ニコン、ミノルタによって規格化されて1996年に対応フィルムとカメラが発売されたが、同時期に登場したデジタルカメラに押され、普及しきれなかった。
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