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銅の100倍の電流を流せる配線材料、カーボンナノチューブ使い
産業総合研究所ナノチューブ応用研究センターなどの研究チームは、銅の100倍までの電流を流せる配線用の銅複合材料を開発した。
産業総合研究所ナノチューブ応用研究センターなどの研究チームは、単層カーボンナノチューブ(単層CNT)と銅を組み合わせて、銅と同程度の電気伝導度(導電率)を持ちながら銅の100倍まで電流を流せる配線用の銅複合材料を開発した。
トランジスタやメモリデバイスなどの小型化が進んで電流密度は高まっており、これらに電力を供給する銅や金の配線材料の限界に近づいている。炭素系材料は高い電流容量を持つが配線材料として必要な電気伝導度が不十分という課題があった。
この新しい銅複合材料は密度が小さいため軽量で、高い電気伝導度と大きな電流容量を持ち、高温では銅を上回る電気伝導度を保つという優れた性質を備えており、今後のデバイスの小型化・高性能化に対応できる配線材料として期待されるという。
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