PRISMを報じたGuardianの記者、eBay創業者と新たなメディアを立ち上げ
PRISM告発者のエドワード・スノーデン氏にリーク先として選ばれた英Guardianのジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏が、eBay創業者のピエール・オミダイア氏とともに新たなメディアを立ち上げる。
PRISM告発者のエドワード・スノーデン氏からの情報に基づいて、米連邦政府による極秘情報収集に関する多数の記事を公開してきた英Guardianのジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏が10月16日(現地時間)、Guardianを退社すると自身のブログで発表した。
同氏はGuardianを離れるのは難しい決断だったが、ジャーナリストであれば絶対に逃せないチャンスのために決心したという。
同日、米eBayの創業者であるピエール・オミダイア氏が、新しいメディア企業を立ち上げることを自身のブログで発表した。このメディアは、グリーンウォルド氏がしばらく前から計画していた独立ジャーナリストのためのオンラインメディアと統合したものになるという。
オミダイア氏はeBayの他、事前目的の非営利投資組織Omidyar NetworkやハワイのWebメディア、Civil Beatを運営し、メディアや市民運動、政府の透明性に取り組んできた。
同氏は近年、メディア事業への関心を強め、(米Amazon.comのジェフ・ベゾスCEOが買収した)米Washington Postの買収も検討したという。
新たなメディアの立ち上げをグリーンウォルド氏に相談したところ、同氏もメディアを準備していることを知り、協力することにしたとしている。
まだ企業の名称も、具体的な方針も整っていないが、同氏が経営する他の事業とは独立した、世界の独立ジャーナリストに発表の場を提供するものになるという。
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