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「生徒も『プリントの方がいい』と言います」 佐賀県の授業用タブレット問題、現場から伝えたブログ終了
「生徒も『プリントの方がいい』と言います」――今年度から授業用タブレットを導入した佐賀県の県立高校について、現場の混乱を赤裸々に報告してきたブログが終了する。
今年度からすべての新入生が授業用のタブレット端末(ARROWS Tab Q584/H)を購入している佐賀県の県立高校について、現場の混乱を赤裸々に報告してきたブログ「佐賀県ICT利活用教育の現場報告」が終了する。ブログ筆者が5月11日付けのエントリーで表明した。
ブログは関係者が更新しているとみられ、タブレット導入に関する混乱を2月から赤裸々に報告。導入前から「佐賀県の学校現場は大混乱すると思います」「来年度以降、佐賀県の高校生の学力は低下するのではないか」と懸念を示し、導入後の混乱も淡々と報告していた。
記事で報告されているのは、県の対応の混乱や職員の研修不足、タブレットのタッチパネルの反応の悪さや、教科書のインストール中のエラーの続発、授業支援ソフトのハングアップなど。ハードやシステムのエラーで授業が進まず、生徒が「プリントの方がいい」と言ったことなどもつづられている。
ただ、「県のやっていることを全否定するつもりはありません」とも。どうすればタブレットを授業で有効活用できるか試行錯誤しているという。
5月11日のエントリーでは「佐賀県の現状をある程度知ってもらうことができたと判断し閉鎖することにしました」と報告。「しばらくはブログをこのままにしておきますが、適当な時期に完全閉鎖する予定」としている。
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