Facebook、アプリからの“知らずに”自動投稿機能を改善へ
Facebookは、「○○さんは□□という曲を聴いています」といったアプリによる自動投稿をユーザーが制御しやすくなるよう改善すると発表した。
米Facebookは5月27日(現地時間)、サードパーティー製アプリからの自動投稿機能を改善すると発表した。
アプリからの自動投稿は、2010年の開発者向けカンファレンス「F8」で発表された「Open Graph」の機能の1つ。Facebookと連係するアプリでのアクティビティが自動的にFacebookのニュースフィードに投稿される。例えばNikeのランニングアプリやSpotifyのアプリを使うと、「○○さんが□□しました」といった投稿がFacebookのニュースフィードに表示される。
従来、アプリをFacebookと連係する承認ページでは、具体的にどのような投稿がタイムラインに表示されることになるのかが分かりにくかったため、投稿が表示されるとユーザーが混乱したり驚くことが多かったという。また、こうした投稿の多くをユーザーがスパムと設定したため、昨年1年でタイムラインへの表示が前年比で75%減ったとしている。
これを受け、向こう数カ月中にユーザーが無意識に投稿してしまうアプリの自動投稿を減らし、意識的に投稿する自動投稿を優先するための対策を実施していくという。ニュースフィードのアルゴリズムを変更するかどうかについては言及していないが、アプリ開発者に対して、アプリからの自動投稿に関してユーザーが理解するよう明示することを義務付けた。
例えばFacebook傘下のInstagramのモバイルアプリでは、写真を共有しようとすると共有先のSNSを選ぶ画面が表示されるようになっている。
マーク・ザッカーバーグCEOは常々、Facebookのミッションは「世界をよりオープンに、つながれたものにすること」だと語っているが、今年のF8では「People First(人が最も重要)」を打ち出し、アプリをユーザーに受け入れてもらうためにはユーザーのフィードバックに耳を傾け、人を第一に考えることが重要だと強調した。
同社は最近、「Anonymous Login」や投稿範囲の初期設定を友達にするなど、ユーザーが自分のアクティビティをコントロールしやすくするための改善を実施している。
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