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DTMの名機「SC-88」から異端児シンセ「CZ」まで──レトロシンセがiPadでよみがえる姿を楽器フェアに見た(2/3 ページ)

「2014楽器フェア」には、ローランド「Sound Canvas」やPD音源のカシオ「CZ」のアプリが登場。復活した往年のシンセを会場で見てきた。

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PD音源を再現 カシオ「CZ」もアプリに

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カシオ「CZ」アプリ

もう1つの注目ブースはカシオ計算機である。同社の独自方式である「PD音源」を再現するタブレットアプリ。プレスリリースは出ていたが、その詳細までは書かれていなかったため、実機を確認してきた。

 PD音源は、それまでのアナログシンセに対し、ヤマハがDX7などの「FM音源」、ローランドはD-50、MT-32などの「LA音源」というふうにシンセメーカーが独自の音源をプッシュしていた30年前に、カシオが独自に開発したPhase Distortionという方式。それを最初に搭載したのがCZ-101だ。このシリーズでは冨田勲、難波弘之、高橋幸宏をCMキャラクターとして使ったことでも知られる。

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「CZ-101」の実機も

 1つ気になっていたのは、これがどのプラットフォームに載るものなのかということ。ブースに置かれた実機はiPadで動いており、現時点ではこれだけだが、担当者に聞くと、最近はレイテンシも改善されたようなのでAndroidへの対応も検討中だという。対応OSが未定となっているのはそのためだったようだ。低レイテンシーを実現したAndroidはSamsungなどの独自実装に限られていたり、すべてのデバイスで使えるというわけにはいかないようだが、期待したいところだ。

 CZの音作りは他の音源とはかなり異なるため、リアルな楽器の音をだそうとするとなかなか思い通りにはいかない部分もあるが、出音は独特なので、iPad上で楽しみながら作っていけば面白いことになりそうだ。

 担当者によれば、ブースを訪れる人にはCZの実機を持っている人が多いようで、さすが楽器フェアだと実感。

 カシオは独自のコード解析技術を生かした「Chordana Tap」「Chordana Viewer」や、チューナー・メトロノーム・レコーダーをまとめた「Music Practice Tool」というアプリをすでに発売しているが、さらに新しいアプリとして、2小節のメロディーから1曲分の作曲ができる「簡単自動作曲アプリ」、音楽を簡単にアレンジして楽しむ「音楽遊びアプリ」を準備中。これもOS未定なのでAndroid対応の可能性もありそうだ。

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チューナー・メトロノーム・レコーダーをまとめた「Music Practice Tool」
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コードを解析し、曲に合わせて楽器パッドをタップするとバーチャルセッションが楽しめる「Chordana Tap」
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好みの曲のコード譜作成をサポートする「Chordana Viewer」
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カシオの音楽アプリ

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