NECは2月29日、子会社のNECモバイルコミュニケーションズを3月24日付で解散すると発表した。携帯端末事業は3月1日付でNEC本体に統合し、NECモバイルは清算手続きに入る。
2009年、NECの携帯端末事業を分社化し、カシオ計算機、日立製作所の同事業を統合した「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」として設立。13年にスマートフォンから撤退し、NECがカシオと日立から全株式を取得して完全子会社化していた。
従来型携帯電話(フィーチャーフォン)は継続し、14年度実績は売上高約230億円、出荷台数は約75万台。だが「独立会社として運営するには非効率な事業規模」として、携帯端末事業のNEC本体への統合を決めた。
NECモバイルは15年3月期に1015億円の債務超過になっている。解散に伴い、NECは債権を放棄する。
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