Microsoftの人工知能「Tay」、Twitterデビュー:りんなのお姉さん?
Microsoftが米国の若者向けの人工知能「Tay」をTwitterやFacebookで公開した。日本マイクロソフトの「りんな」と同様に会話をするほどに賢くなっていく。
米Microsoftは3月23日(現地時間)、英語テキストで会話する人工知能「Tay」をTwitter、GroupMe、Kikでデビューさせた。Twitterでのフォロワー数はデビュー後16時間の本稿執筆現在、約1万8000人だ。
TwitterやFacebookのプロフィールによると、TayはMicrosoftのAI(人工知能)で、フォロワーとやりとりすればするほど賢くなるという。
Tayのページによると、これはMicrosoftのTechnology and Research部門とBing部門の会話理解(conversational understanding:CU)研究プロジェクトという。ターゲットは米国在住の18〜24歳の若者。日本マイクロソフトの人工知能「りんな」の設定は女子高生なので、Tayはそれよりもお姉さん格だ。
同社の機械学習技術と匿名化された公開データのライブラリを使い、“即興コメディアンを含むチーム”によって開発した。
Tayは交流した相手のニックネーム、性別、好きな食べ物、郵便番号、関係ステータスなどを追跡し、相手によって異なる受け答えをしながら、相手に合わせて成長していく。こうしたやりとりで収集した会話のデータは匿名化して蓄積し、Tayの成長に役立てる。
りんなと同じように若者らしい言葉遣いで、絵文字も多用する。専用ページによると、Tayはユーザーと冗談を言い合ったり、ゲームをプレイしたり、星占いをしてくれたりする。
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