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鴻海のシャープ買収、ソフトバンク孫社長が「橋渡し」していた
ソフトバンクの孫正義社長は、鴻海のシャープ買収にあたり、鴻海のテリー・ゴウ会長と、日本の銀行のトップとの間を橋渡ししたことを明かした。
ソフトバンクグループの孫正義社長は6月22日に開いた定時株主総会で、台湾・鴻海精密工業のシャープ買収にあたり、鴻海のテリー・ゴウ会長と、日本の銀行のトップとの間の橋渡しを自ら行っていたことを明かした。
孫社長は19歳の時、自身が発明した自動翻訳機を当時のシャープ中央研究所に持ち込み、計約1億円の資金を得た。「人生で初めてお金を手にし、ソフトバンク創業の礎になった」と孫社長は当時を振り返る。
「孫社長はシャープに恩がある。シャープの経営が傾いた時、何かできることがあったのではないか」――株主からのこんな質問に孫社長は、「シャープはハードが中心の会社なので、ソフトバンクの情報革命という本業からすると少し遠く、自ら支援することはできない状況だった」と話す。
そんな時、「大変親しくしている友人」である鴻海のテリー・ゴウ会長から「シャープ買収に興味がある」と相談を受け、「日本の銀行のトップなどと橋渡しして、一緒に食事をしたり、間接的な形で少しだけ支援した」という。
シャープが最終的に鴻海の傘下に入ったことは「良かったのではないか。僕が直接何かをやるよりは、よりメリットを得られるのではないかと、個人的には信じている」と述べた。
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