オンラインゲームは学校の成績アップにつながるが、ソーシャルメディアは数学の成績を下げる――そんな研究結果を、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)が8月9日に発表した。
1万2000人以上のオーストラリアの学生が受験した「学習到達度調査」(PISA)の結果を分析。オンラインゲームをほとんど毎日楽しんでいる学生は、数学と読解力で15点以上、科学で17点以上、全体の平均点を上回ったという。
研究チームは「オンラインゲームではストーリーを進めるために、数学、読解力、科学の知識が必要になる」と理由を説明している。
一方、Facebookやチャットサイトを毎日使っている学生は、全く使ったことがない学生と比べて数学の平均点が20点低い結果になったという。研究チームは「ソーシャルメディアを使うと、その分だけ勉強時間が減ってしまう。だが、数学などの勉強に苦しんでしまい、代わりにソーシャルメディアに逃げ込んでいる可能性もある」としている。
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