ホンダとヤマハ発動機、原付バイクで協業検討 “ライバル同士”が提携へ
本田技研工業とヤマハ発動機が、日本市場向けの50cc原付スクーターなどの生産・開発で提携を検討すると発表。
本田技研工業(ホンダ)とヤマハ発動機は10月5日、日本市場向けの原動機付自転車一種(50cc以下)の生産・開発で提携する検討を始めたと発表した。ホンダの原付スクーターをヤマハ発動機にOEM提供するなどし、縮小傾向にある国内市場の状況を打開したい考えだ。
ホンダが生産・販売する50cc原付スクーター「TACT」(タクト)、「Giorno」(ジョルノ)をベースにしたモデルを、2018年中をめどにヤマハ発動機のブランドとしてOEM供給する。ヤマハ発動機はそれらを、同社の「JOG」(ジョグ)や「Vino」(ビーノ)に相当するモデルとして販売するという。
ホンダが「BENLY」(ベンリィ)、ヤマハ発動機が「GEAR」(ギア)ブランドでそれぞれ展開している50cc原付ビジネススクーターの分野では、次期モデルの共同開発や、ホンダからヤマハ発動機へのOEM供給を検討する。
このほか、原付一種クラスを中心とした電動2輪の普及を目指し、航続距離や充電時間、性能、コストなどの課題に取り組む基盤づくりでも協業を検討するという。
ホンダとヤマハ発動機は、1980年代に50cc原付バイクの販売競争、いわゆる「HY戦争」を繰り広げていた。だが、50ccは日本特有の規格でグローバル展開が難しい上、近年は日本国内でも電動アシスト自動車や軽自動車などが普及し、原付バイクの市場は縮小傾向にある。さらに排出ガス規制への対応、電動化の推進など「課題解決に向けた協力が必要との共通認識に立ち、協業を目指す」(両社)としている。
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