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人工知能でがん治療の精度アップ 国立がん研など新システム開発へ

がん患者の臨床データなどをAIで解析し、診断や治療の精度向上につなげるシステムを国立がん研究センターや産総研らが開発する。

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 国立がん研究センターと産業技術総合研究所(産総研)人工知能研究センターなどは11月29日、人工知能(AI)技術を活用し、がんの診断や治療の精度を上げる「総合的がん医療システム」の開発を始めると発表した。2021年ごろをめどに、患者ごとに最適化した治療の実現を目指す。

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プロジェクトの概要

 国立がん研究センターが蓄積している膨大ながん患者の臨床データ、遺伝情報などを総合的に解析するAI技術を、AI関連の国内ベンチャー企業・Preferred Networksと共同開発する。ディープラーニング技術をがん診断に応用し、早期発見の精度を上げたり、がんの有無や進行度を判断する目安になるバイオマーカー(生体物質)を探す方法を効率化したりすることが期待できるという。

 プロジェクトは、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環で進める。開発スタートから2年4カ月で、実現可能かどうかを示すPOC(Proof of Concept=概念実証)の取得を目指し、2021年をめどに実用化したいとしている。

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左から、Preferred Networksの大田信行さん、岡野原大輔さん、国立がん研究センターのがん分子修飾制御学分野長 浜本隆二さん、研究所長の間野博行さん、産総所 人工知能研究センター長の辻井潤一さん、機械学習研究チーム長の瀬々潤さん

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