「すごすぎる」――地方のパン屋が“AIレジ”で超絶進化 足かけ10年、たった20人の開発会社の苦労の物語(1/5 ページ)
地方の手づくりパン屋でいま、静かな革命が起きつつある。
そこはとある道の駅。焼きたてのパンをいくつかレジに持っていくと、専用マシンが自動で画像認識し、一瞬で料金を計算、表示する。その間わずか1秒ほど。今年4月に来店客がこの様子をTwitterで紹介すると、驚きの声が殺到した。
「スゲー。これが今の日本の技術か……」
「世間はここまで進歩していたのか」
開発したのは、兵庫県西脇市に本社を置くシステム開発会社・ブレイン。創業35年、いまも社員20人のうち約16人がエンジニアという、生粋の技術者集団だ。
約10年前にゼロから開発スタート
マシンの名前は「BakeryScan」(ベーカリースキャン)。「お店に提供を始めたのは今から4年ほど前。最近になって突然『ネットですごい反響がある』と人に言われて驚いた」――ブレインの原進之介執行役員はこう話す。
BakeryScanの開発が始まったのは2008年にさかのぼる。きっかけは、地元・兵庫県のパン店社長から相談を受けたことだった。
「人が足りなくて困っている。経験の浅い外国人スタッフでもレジ打ちや接客ができるようなシステムを作ってほしい」――。
だが、同社のパンに関する専門知識はゼロ。そこから待ち受けていたのは、約6年にわたる研究開発の日々だった。
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