Twitter、「APIポリシー違反」一斉取り締まり Togetterもログイン不可に アプリ開発者に不信感広がる
Twitter連携サービスでここ数日、APIや開発者アカウントの凍結が相次いでいる。ツイートまとめサービス大手の「Togetter」のAPIも凍結された。Twitterによる突然の一斉凍結に、アプリ開発者の間には不信感が広がっている。
Twitter連携サービスでここ数日、APIや開発者アカウントの凍結が相次いでいる。12月15日には、ツイートまとめサービス大手の「Togetter」のAPIが凍結。TogetterにTwitterアカウントでログインできなくなった。
Twitter Japanは、「ここ数日、Twitter APIを使っているサービスが、APIポリシーに違反していないかを改めて見直した」ことが原因で、複数のサービスにAPI凍結などの影響が出ていると説明。突然の一斉凍結を受け、アプリ開発者の間にはTwitterへの不信感が広がっている。
突然の凍結、「連携アプリ削除」求められる
Togetter社長・@yositosiさんのTwitterアカウントは15日未明、突然凍結され、TogetterのAPIも凍結された。このため15日現在、Twitterアカウントを使ってTogetterにログインできない状態になっている。
yositosiさんがTwitterに確認したところ、「凍結を解除するには、Twitter連携アプリを1つだけ残して残りは削除し、開発者ポリシーを順守する旨の返事をしほしい」との連絡が英語で届いたという。このため、TogetterとTogetter海外版「Chirpstory」のAPIキーのみを残して残りを削除し、凍結の解除を申請した。15日午後4時現在、Twitterから返信はなく、復旧のめどは立っていないという。
Mastodonの大型インスタンス「mstdn.jp」開発者のぬるかる(@nullkal)さんのTwitterアカウントも14日に凍結された。ぬるかるさんは「TwitterのAPIキーを複数取得していたことを問題視された」などと報告。かつてTwitterアプリを開発していたころに発行していたキーを、1つだけ残して削除するなど対応し、Twitterに説明した結果、凍結が解除されたという。
また、11月末には、Twitterと連携した質問受け付けサービス「『Peing』(質問箱)」のAPIが凍結された(現在は解除済み)ほか、12月7日には、仮想通貨「モナコイン」をTwitterユーザー同士で送りあえるサービス「tipmona」のAPIも凍結されている。
今回の“一斉凍結”の理由をTwitter Japanに確かめたところ、「最近、TwitterのAPIポリシーに違反していたサービスがいくつか発見されたため、APIを使っているサービス全般について、改めて、ポリシーに適合しているか、ここ数日間で見直した」という。その結果、ポリシーに違反しているサービスが複数見つかったため、APIや開発者アカウントを凍結したと説明している。
数あるポリシーの中でも、「同一の利用目的のために複数アプリを利用してはいけない」というポリシーに違反しているケースが多かったという。
「開発者の活動の萎縮につながるのでは」
Twitterによる突然のAPI・アカウント凍結に、Twitterアプリ開発者の間では不信感が広がっている。
Togetter開発者のアオヤマミントさんは、Twitterによる突然のAPI・アカウント凍結について、「TogetterはTwitterのAPIに極端に負荷を与えるようなサービスでもなく、ましてや複数アプリを同一目的で作成するなどの不正も行っておらず、API制限の中で十分にサービス運営できていた」とし、ポリシー違反はなかったはずだとの認識を示す。
アオヤマさん自身の個人アカウントも、同じ理由で14日に凍結されたといい、Twitterの対応に疑問を持っている。「ポリシー違反か否かにかかわらず、事前に警告なしにペナルティを実行したことと、アプリではなくアカウントを含めて凍結を行ったことについては納得できない」とアオヤマさんは不信感を募らせる。
「Twitterというサービスが好きで、開発者として活動してきた部分が大きいので、これからも応援したい気持ちはもちろんあるが、今回の対応を踏まえると『普段使っているアカウントでは安心してアプリケーション開発(登録)できないのではないか』という不信も生むことになりかねないし、開発者の活動の萎縮につながるのでは」(アオヤマさん)
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