“流れるタイムライン”が止まる Twitterクライアント開発者が悲鳴、仕様変更で
米Twitterがアプリ開発者向けに提供している、Twitterのタイムラインをリアルタイムで取得できる機能「User Streams API」を廃止する。非公式のTwitterクライアントでは“流れるタイムライン”の実装ができなくなる。
米Twitterは8月16日(現地時間)以降、アプリ開発者向けに提供している、Twitterのタイムラインをリアルタイムで取得する機能「User Streams API」を順次廃止する。サードパーティー製Twitterクライアントに“流れるタイムライン”を実装する機能だが、代替する機能は用意されておらず、各Twitterクライアントの開発者は対応に追われている。
User Streams APIをTwitterクライアントに組み込むと、ユーザーが更新ボタンを押さなくても新しいツイートを次々に見られる――いわゆる“流れるタイムライン”を実装できる。Twitterのヘビーユーザーを中心に人気の高い機能だが、Twitter側は「1%未満の月間アクティブアプリで利用されているにとどまる」として廃止を決めた。
これに伴い、Twitterクライアントの開発者が対応に追われている。「feather」「TheWorld」「SobaCha」「TwitPane」などのアプリでは16日以降、ツイートをリアルタイムで更新する機能を提供できなくなる。
Twitter側は、新しいAPI「Account Activity API」への移行を呼び掛けているが、User Streams APIと違ってタイムラインの取得はできない。TheWorldなどは、15分間に15回までツイート内容を取得できる別の機能(Rest API)で対応するが、従来のようなリアルタイム更新はできない。
ダイレクトメッセージ機能にも支障
また、Twitter側は「GET direct_message/show」「/sent」など、Twitterクライアントのアプリ上で送受信したダイレクトメッセージを確認できるようにする機能も16日から順次廃止する。こちらは代替のAPIを提供するが、受信できるダイレクトメッセージの件数は過去30日分に制限される。開発者からは「再度使えるようにするには(アプリの)修正が必要になる」「変更が大きく、従来の構造では対応ができない」といった声が上がっている。
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