「Palm」が大型スマホのコンパニオン端末として復活
米新興企業Palmが、新端末「Palm」を発表した。オリジナルのPDAとは異なり、Androidスマートフォン/iPhoneと電話番号を共有し、大型スマートフォンの代わりに持ち歩ける小型軽量のコンパニオン端末という位置づけだ。
かつて一世を風靡したPDA(Personal Digital Assistant)ブランド「Palm」を冠した新デバイスが発表された。新Palmはオリジナルとは異なり、Android OSを搭載し、iOSおよびAndroid搭載のスマートフォンと電話番号を共有する、大型スマートフォンの“コンパニオン”端末だ。
米Verizonの独占で、Verizonの電話番号を持っているユーザー向けに11月に349.99ドル(約4万円)で発売する。
手掛けたのは、米GoogleやSamsung Design Americaの幹部経験を持つデニス・ミロセスキ氏と、Frog DesignやSamsung Design Americaの幹部経験を持つハワード・ヌーク氏。2人は2016年に米カリフォルニア州サンフランシスコで企業を立ち上げ、2017年にPalmの商標を中国TCLから買い取った。
巨大化するスマートフォンを持ち歩かずにすむというコンセプト。スマートウォッチとの違いは、Android OSを搭載しているのでAndroidアプリが使えること、カメラを搭載すること、キーボード(グラフィティはない)入力が可能なことなどだ。
主なスペックは、プロセッサはQualomm Snapdragon 435、メモリは3GB、ストレージは32GB、ディスプレイは3.3インチ(445ppiの液晶)、カメラは背面1200万画素と前面800万画素、バッテリーは800mAh、IP68防水。サイズは50.6×96.6×7.4ミリ、重さは62.5グラム。色はチタニウムとゴールドの2色。
顔認識によるロック解除機能や「Googleアシスタント」起動ボタンなどを備える。また、はやりの“デジタルウェルビーイング”(スマホ中毒対策)機能として、プッシュ通知を減らす「Life Mode」もある。
ストラップホールはないが、ストラップ付きのケースや、女性に人気のファッションブランドKate Spadeデザインのリストレット、自転車に取り付けるためのクリップなどのアクセサリーを別売する。
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