Qualcomm TWS Plusは2年前のAirPodsに対抗できるか:ポタフェス2018
ポタフェスに展示されていたAirPods対抗Qualcomm TrueWireless Stereo Plus、対応製品を見てきた。
ポタフェス2018において、Qualcommが、最新Bluetoothオーディオチップ「QCC3026」や「QCC5100 Series」のリファレンスモデルを展示し、右のイヤフォンと左のイヤフォンにそれぞれ信号を独立して送信する技術「TrueWireless Stereo Plus」のデモ展示を行っていた。
基板上にあるDIMMモジュールに載っている小さなチップがQCC3026で、Snapdragon 845チップを搭載したリファレンス機との接続によるデモが行われていた。
すでにSnapdragon 845搭載のAndroid端末は出荷されているが、TWS Plus技術に対応したモデルがないため、技術展示となっている。
TWS Plus非対応の場合、下位技術である「TrueWireless Stereo」での接続となる。
親機と子機との接続になり遅延が発生するが、親機は左右でバッテリーが多い方が担うようになり、また、Bluetooth 5.0接続となるため、バッテリー消費量が大幅に少なくなるメリットが得られるそうだ。
QCC302XシリーズとQCC5100シリーズの違いは、SoCが実装するコア数の違いで、aptX、aptHDを内包した同社のローレイテンシー技術「Qualcomm aptX Adaptive」に対応するのはQCC5100シリーズのみとなる。
2年前の2016年12月に発売された「AirPods」は、W1チップにより、iPhone側で左右に分かれて送信されるBluetooth信号を受信する仕組みで、TrueWireless Stereo Plusのような技術を実装済みとなっている。
TWS PlusはSnapdragon 845チップとの連携機能のため、iPhone、iPadでは下位技術のTWSでしか使用できないことを知っておいた方がいいだろう。
ソフトバンクコマース&サービスは、2018年11月09日に発売したMavinのフルワイヤレスイヤフォン「Air-X」を展示していた。
QCC3026を採用し、連続再生最大10時間、充電ケース併用で連続再生最大50時間可能となっている。AAC、aptXコーデックに対応。
イヤフォンのボタンをタップすると、Siri、Google アシスタント呼び出しも可能だ。
バリュートレードは、11月30日に発売したAVIOTのフルワイヤレスイヤフォン「TE-D01b」を展示していた。
QCC3026を採用し、連続再生最大9時間、充電ケース併用で連続再生最大81時間可能となっている。
AAC、aptXコーデックに対応している。
日本人オーディオエキスパート達が音質設計に携わり、日本向けのサウンドチューニングがされている。
NUARLは、12月14日に発売したフルワイヤレスイヤフォン「NT01AX HDSS True Wireless Stereo Earphones」を展示していた。
QCC3026を採用し、連続再生最大10時間、充電ケース併用で連続再生最大35時間可能となっている。AACに対応している。
イヤフォンの内部にはナノコーティングによる撥水処理が施されていて、IPX4相当の耐水性能がある。
協和ハーモネットは、2019年1月に発売する予定のZERO AUDIOのフルワイヤレスイヤフォン「TWZ-1000」を展示していた。
QCC3026を採用し、連続再生最大7時間、充電ケース併用で連続再生最大28時間可能となっている。
AAC、aptXコーデックに対応している。
イヤフォン本体はIPX5相当の防水性能が、充電ケースはIPX3相当の耐水性能がある。
オウルテックは、現在開発中のQCC3026チップ採用フルワイヤレスイヤフォンを参考展示していた。
製品仕様などを含めて何も決まっていないそうだが、AirPods程度の価格で販売できることを目指しているそうだ。
関連記事
- GoPro、HERO7下位モデルにQualcomm製SoC採用
GoPro HERO7 BlackのSoCはHERO6 Blackに引き続きソシオネクスト製。 - Qualcomm、「Appleは次期iPhoneでうちの競合のモデムを採用する」
Qualcommのアモン社長が4〜6月期決算発表後の電話会見で、「Appleが次期iPhoneではQualcommではなく、競合他社のモデムだけを採用すると考えている」と語った。
関連リンク
Copyright (C) 1998 Mac Treasure Tracing Club. All rights reserved.