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トランプ米大統領、AI推進の大統領令に署名「海外敵対者に対する米国のAI優位性を保護」など
トランプ米大統領が、米国のAI(人工知能)推進に関するイニシアチブ「American AI Initiative」」に署名した。国家のデータを米国企業や研究者に提供し、“海外の敵対者”に対抗するための行動計画を実施する。
ドナルド・トランプ米大統領は2月11日(現地時間)、米連邦政府によるAI(人工知能)分野への投資を拡充する大統領令「American AI Initiative」に署名した。
このイニシアチブは、資金の再配分や新たなリソースの創出により、米国のAI業界を後押しすることが目的。トランプ氏は発表文で「AIにおける継続的な米国のリーダーシップは、我が国の経済的および国家的安全を維持するために最も重要だ」と語る。
このイニシアチブは以下の5つの目的達成を目指す。
- 連邦機関でのAI研究開発投資の優先
- 連邦政府が保有するデータ、モデルなどのリソースの米国の研究者および業界への提供
- 信頼性、安全性、相互運用性などを備えたAIシステムの開発を促進する標準の作成
- AI人材の育成
- 国際的な取り組みとAIにおける米国の優位性の保護
5つ目については、「戦略的な競争相手および海外の敵対者に対する米国の国家および経済的安全保障上の利益に不可欠な米国のAIにおける優位性を保護するための行動計画を開発し実行する」とある。「戦略的な競争相手および海外の敵対者」には中国も含まれるようだ。
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