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» 2008年01月16日 10時00分 公開

2560×1600ドットの超高解像度、ワイド大画面、高色再現にディスプレイの新世界を見た――「FlexScan SX3031W-H」 (1/3)

「FlexScan SX3031W-H」はWQXGA(2560×1600ドット)対応の29.8インチワイド液晶ディスプレイ。FlexScanシリーズ随一の高解像度と大画面が特徴だ。Adobe RGBカバー率97%という広色域表示に対応したことに加えて、高画質化技術もふんだんに搭載している。

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高い色再現性を誇るFlexScan SXシリーズのハイエンド機

「FlexScan SX3031W-H」はブラック一色のみの展開だ

 「FlexScan SX」シリーズは、2007年冬に登場したナナオの新しい液晶ディスプレイシリーズだ。プロ向けのカラーマネジメント対応ディスプレイ「ColorEdge」シリーズに迫る高画質化技術を搭載しつつ、ハードウェアキャリブレーション機能は採用しないことで、高画質と求めやすい価格を両立させている。主に、グラフィックス分野やDTP、映像編集といったクリエイティブな作業環境をターゲットにした液晶ディスプレイだ。

 先日は24.1インチモデルの「FlexScan SX2461W」と27インチモデルの「FlexScan SX2761W」を紹介したが、今回はFlexScan SXシリーズのハイエンドとなる29.8インチモデルの「FlexScan SX3031W-H」を取り上げよう。なお、FlexScan SXシリーズの高画質化技術については、FlexScan SX2461W/SX2761Wのレビュー記事で詳しく触れているので、そちらもぜひ一読いただきたい。

 それでは、本体まわりから見ていこう。SX3031W-Hは29.8インチワイドの大画面だけあって、ボディサイズが689(幅)×254.7(奥行き)×511.5〜629.5(高さ)ミリ、重量が約15.7キロとヘビー級だ。購入前に置き場所を確認しておくことが重要だが、SX3031W-Hはフレーム部分が細く、奥行きも24.1インチモデルと変わらないサイズに抑えてあるので、このクラスのディスプレイにしては設置性が高い。

 スタンドはチルト、スイベル、高さ調節の機構を備えたおなじみのハイトアジャスタブルタイプで、画面を90度回転して縦位置で利用できる機能も備えている。大型の液晶パネルを搭載しているにもかかわらず、スムーズに回転できて安定性が高い。

 シンプルなボディにはUSB 2.0ハブ機能があり、SX3031W-HとPCを接続するアップストリームポートを1つ、SX3031W-HにUSB周辺機器を接続するダウンストリームポートを2つ用意している。ダウンストリームポートは、本体の正面に向かって右側面に設けられているため、外部機器の着脱は容易だ。

スタンドは、上40度のチルト、左右70度のスイベル、約118ミリの昇降が可能(写真=左)。スタンドの台座やヒンジ部は頑丈で、約30インチの大画面を縦位置に回転させても安定している(写真=中央)。右側面に2つのUSB 2.0ダウンストリームポートが並ぶ(写真=右)

 続いて主要なスペックだが、下表に示した通りだ。同じくFlexScan SXシリーズのSX2461WやSX2761Wと一部を比較しながら仕様を整理していこう。

FlexScan SX3031W-H/SX2761W/SX2461Wの主なスペック
モデル名 FlexScan SX3031W-H FlexScan SX2761W FlexScan SX2461W
カラー ブラック ブラック、セレーングレイ
液晶パネル 29.8インチワイド(VA) 27インチワイド(VA) 24.1インチワイド(VA)
最大発色数 約1677万色(約680億色中/16ビット内部演算による12ビットLUT)
色域 Adobe RGBカバー率97%、NTSC比100%、sRGB対応 Adobe RGBカバー率95%、NTSC比92%、sRGB対応 Adobe RGBカバー率96%、NTSC比92%、sRGB対応
解像度 Signal 1:2560×1600ドット、Signal 2:1920×1200ドット 1920×1200ドット
標準表示面積(横×縦) 641.3×400.8ミリ 581.8×363.6ミリ 518.4×324.0ミリ
画素ピッチ 0.2505×0.2505ミリ 0.303×0.303ミリ 0.27×0.27ミリ
輝度 260カンデラ/平方メートル 320カンデラ/平方メートル 300カンデラ/平方メートル
コントラスト比 900:1 850:1
視野角 上下178度/左右178度
応答速度(黒→白→黒)/(中間階調) 12ms/6ms 16ms/6ms
映像入力 Signal 1:DVI-D 24ピン(デュアルリンク対応)、Signal 2:DVI-D 24ピン(HDCP対応) DVI-I 29ピン(HDCP対応)×2
USB USB 2.0ダウンストリーム×2、アップストリーム×1
外形寸法(幅×奥行き×高さ) 689×254.7×511.5〜629.5ミリ 630×254.7×492.5〜610.5ミリ 566×230×456〜538ミリ
重量 約15.7キロ(スタンド含む) 約13.2キロ(スタンド含む) 約11キロ(スタンド含む)
スタンド ハイトアジャスタブルタイプ
昇降調整 約118ミリ 約82ミリ
チルト調整 上40度
スイベル調整 左35度、右35度
縦回転 対応
フリーマウント(VESA規格) 100×100ミリ
FineContrast機能 搭載(Text、Picture、Movie、sRGB、Custom)
Auto FineContrast機能 搭載
デジタルユニフォミティ補正回路 搭載
拡大モード/スムージング機能 フルスクリーン、拡大、ノーマル (ボーダー輝度設定)/5段階
付属ソフトウェア ScreenManager Pro for LCD
保証期間 5年間
標準価格 オープン
EIZOダイレクト価格 29万8000円 17万8000円 13万7800円

目からウロコが落ちるWQXGAの大画面ワイド液晶

 29.8インチのワイド液晶パネルは、表示領域が641.3×400.8ミリ、対角が756ミリと広大だ。各社の上位モデルで採用例が多い24.1インチワイド液晶パネルと比較した場合、横方向が12センチ以上、縦方向が7.5センチ以上も長い。普段から20インチ前後のディスプレイを使用していても、SX3031W-Hを見るとあまりの大きさに驚かされるだろう。

 大画面かつ高精細な表示が可能な点も魅力で、画面解像度はWQXGA(2560×1600ドット)と、フルHD(1920×1080ドット)のはるか上を行く。SX2461WとSX2761Wの画面解像度はWUXGA(1920×1200ドット)なので、単純計算して1画面の情報量は約1.78倍もある。まさにハイエンドモデルならではの超高解像度だ。

 ちなみに画素ピッチは0.2505ミリで、UXGA(1600×1200ドット)対応の20インチスクエア液晶パネル(0.254ミリ)と同程度の細かさになっている。約30インチのワイド画面いっぱいに密度の高いドットがびっしりと並び、アイコンや細かい文字がシャープに映し出される様子には、WUXGA対応の下位モデルとは一味違うプレミアム感が漂う。

 この大画面かつ超高解像度の表示環境は、クリエイティブワークにおける作業効率の向上に直結するに違いない。グラフィックス系のアプリケーションでは、A4見開き(420×297ミリ)やA3ノビ(約483×329ミリ)といったサイズはもちろん、さらに大きなB3(515×364ミリ)を実寸表示しても、余裕を持ってツールパレットなどを表示できる。実に、A2(594×420ミリ)に近いサイズの表示領域があるのだ(横が約47.3ミリ長く、縦が約19.2ミリ短い)。動画編集のアプリケーションでは、フルHDの映像を等倍表示しながら、映像画面を隠さずにツールパレット類を並べられる。

試しにA4用紙を2枚並べて画面上に置いてみたが、これだけのスペースが余る(写真=左)。DTPなどでは部分拡大表示と全体表示を何度も切り替えながら作業することが多いが、大画面かつ高解像度のSX3031W-Hは実に使いやすい。標準的なSXGA(1280×1024ドット)、WSXGA+(1680×1050ドット)、WUXGA(1920×1200ドット)と、SX3031W-HがサポートするWQXGA(2560×1600ドット)の解像度比較(写真=右)。写真はWindows VistaのWindowsフォトギャラリーで大量の写真をサムネイルで並べて表示したところだが、WQXGAは抜群に一覧性が高いことが分かる

約30インチの大画面を縦位置で表示できるのは新鮮な感覚だ

 その圧倒的な大画面と高解像度は、通常の横位置表示でも大きなインパクトがあるが、縦位置表示にするとさらに未体験ゾーンともいうべき迫力が得られる。縦位置で撮影した写真の表示や編集、縦長のWebページや文書の作成に威力を発揮するだろう。

 OS上での画面の縦回転は、グラフィックスドライバの機能を利用する仕組みだ。具体的には、NVIDIAのGeForceシリーズ用ドライバ「ForceWare」、AMD(ATI Technologies)のRADEONシリーズ用ドライバ「Catalyst」など、昨今のグラフィックスドライバは縦位置表示の機能を標準でサポートしているので、これらを使えばよい。

 ところで、SX3031W-Hを利用するにはいくつかの注意点がある。まず、WQXGAの画面解像度で表示を行うには、デュアルリンクDVI-Dに対応したグラフィックスカードが必要だ。ナナオのWebサイトにデュアルリンク対応グラフィックスカードの動作確認情報が掲載されているので、購入前に目を通しておこう。

 おおまかにいうと、ここ2年以内に登場したGeForceシリーズとRADEONシリーズならば、多くのグラフィックスカードがデュアルリンクに対応している。もちろん、MacBook ProやMac Proとの接続もこなす。

 次に、入力インタフェースはDVI-Dの2系統だが、デュアルリンクに対応するのは1系統(シグナル1)のみとなっている。シグナル2のDVI-Dはシングルリンクなので、最大解像度はWUXGA(1920×1200ドット)だ。加えて、シグナル1は著作権保護機能のHDCPに非対応、シグナル2はHDCPに対応、という細かな違いもある。

 なお、製品にはDVI-Dケーブルが2本同梱されているが、1本がデュアルリンク対応、もう1本がシングルリンク対応と仕様が異なるので注意してほしい。コネクタの数が多いほうがデュアルリンク対応ケーブル、少ないほうがシングルリンク対応ケーブルと覚えておくといいだろう。

映像入力はデュアルリンク対応DVI-Dとシングルリンク対応DVI-Dを1系統ずつ装備(写真=左)。USB 2.0アップストリームポートや電源コネクタも液晶パネル部の背面に並ぶ。スタンドには背面のケーブルを1つに束ねる機構も用意されている(写真=右)

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