「FlexScan SX2461W/SX2761W」は色再現性を追求した24.1/27インチワイドワイド液晶ディスプレイ。Adobe RGBカバー率95〜96%の広色域を誇るWUXGA(1920×1200ドット)パネルに加えて、プロ仕様のカラーマネジメント対応ディスプレイ「ColorEdge」シリーズで培った高画質化技術を惜しみもなく投入し、さまざまなクリエイティブワークを強力に支援する。
2007年冬、ナナオから新たな大画面ワイド液晶ディスプレイが登場する。それが「FlexScan SX」シリーズだ。グラフィックスデザイン、DTP、CG、CADなどのクリエイティブワークを想定し、優れた色再現性と大画面ワイド液晶ディスプレイならではの使い勝手を両立したハイパフォーマンスモデルに仕上がっている。プロ仕様のカラーマネジメント対応ディスプレイである「ColorEdge」シリーズの弟分ともいえる製品群で、ColorEdgeに迫る高画質をより求めやすい価格帯で実現したナナオの意欲作だ。
ラインアップは画面サイズ別に、24.1/27/29.8インチワイドの3モデルが用意されており、いずれも広大な作業領域を確保しているのが見逃せない。この中から今回は、12月6日発売の24.1インチワイドモデル「FlexScan SX2461W」と12月14日発売の27インチワイドモデル「FlexScan SX2761W」を紹介しよう(29.8インチワイドモデル「FlexScan SX3031W-H」は12月18日発売)。
SX2461WとSX2761Wの主要なスペックは下表の通りだ。ここでは基本スペックを追う前に、2モデルの特徴から見ていこう。
FlexScan SX2461W/SX2761Wの主なスペック | ||
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FlexScan SX2461W | FlexScan SX2761W | |
カラー | ブラック、セレーングレイ | |
液晶パネル | 24.1インチワイド(VA) | 27インチワイド(VA) |
最大発色数 | 約1677万色(約680億色中/16ビット内部演算による12ビットLUT) | |
色域 | AdobeRGBカバー率96%、NTSC比92%、sRGB対応 | AdobeRGBカバー率95%、NTSC比92%、sRGB対応 |
解像度 | 1920×1200ドット | |
標準表示面積(横×縦) | 518.4×324.0ミリ | 581.8×363.6ミリ |
画素ピッチ | 0.27×0.27ミリ | 0.303×0.303ミリ |
輝度 | 300カンデラ/平方メートル | 320カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 850:1 | |
視野角 | 上下178度/左右178度 | |
応答速度(黒→白→黒)/(中間階調) | 16ms/6ms | |
映像入力 | DVI-I 29ピン(HDCP対応)×2 | |
USB | USB 2.0ダウンストリーム×2、USB 1.0アップストリーム×1 | |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 566×230×456〜538ミリ | 630×254.7×492.5〜610.5ミリ |
重量 | 約11キロ(スタンド含む) | 約13.2キロ(スタンド含む) |
スタンド | ハイトアジャスタブルタイプ | |
昇降調整 | 約82ミリ | 約118ミリ |
チルト調整 | 上40度 | |
スイベル調整 | 左35度、右35度 | |
縦回転 | 対応 | |
フリーマウント(VESA規格) | 100×100ミリ | |
ファインコントラスト | Text、Picture、Movie、sRGB、Custom、Auto FineContrast | |
デジタルユニフォミティ補正回路 | 搭載 | |
拡大モード/スムージング機能 | フルスクリーン、拡大、ノーマル (ボーダー輝度設定)/5段階 | |
付属ソフトウェア | ScreenManager Pro for LCD | |
保証期間 | 5年間 | |
標準価格 | オープン | |
EIZOダイレクト価格 | 13万7800円 | 17万8000円 |
SX2461WとSX2761WはいずれもWUXGA(1920×1200ドット)表示の液晶パネルを採用している。ナナオはこれまでにもWUXGAに対応した高解像度の大画面ワイド液晶ディスプレイを多数投入してきたが、やはりその恩恵は大きい。
標準的なSXGA(1280×1050ドット)表示の液晶ディスプレイと比較した場合、約1.75倍もの情報量を一度に映し出せることに加えて、A4見開き2ページを実寸表示したうえでツールパレット類も同時表示できるため、特にDTPやCADといった解像度の高さが作業効率に直結する用途で威力を発揮する。フルHD(1920×1080ドット)の解像度を余すことなく表示できることから、ハイビジョンビデオ編集にも便利だ。SX2461WとSX2761Wはオーバードライブ回路も備えるため、応答速度は中間階調で6msと速い。
同じ解像度を持つSX2461WとSX2761Wだが、画面の表示面積は前者が518.4(横)×324(縦)ミリ、後者が581.8(横)×363.6(縦)ミリで、画素ピッチは前者が0.27ミリ、後者が0.303ミリとなる。表示できる情報量は同じだが、SX2761WはSX2461Wより画面の表示面積が約1.26倍広いことから、細かい文字やアイコンも一回り大きく表示できて見やすいのがポイントだ。
もちろん、SX2461WとSX2761Wは単に大画面で高解像度なだけではない。広色域タイプの液晶パネルを搭載したことで、NTSC比はいずれも92%、Adobe RGBカバー率はSX2461Wで96%、SX2761で95%と広大な色再現範囲をサポートしているのだ。右の色度図を見てもらえば分かる通り、一般的な液晶ディスプレイが表示できるsRGBの色域(NTSC比72%)を大きく上回る色域表示能力を備えている。
sRGBの色域では再現しきれなかった色鮮やかなエメラルドグリーンやシアンを表示できるほか、レッドの深みも増しており、デジタルカメラで撮影したAdobe RGBモードの画像表示や、広色域カラープリンタで出力する前の簡易色校正などに重宝する。さらに、EIZO独自の映像プロセッサ(ASIC)によって、sRGBモードでは色空間をsRGBに変換できるので、インターネットコンテンツで一般的なsRGBの色域も正確に再現することができ、Webデザインなどにも融通が利く。
最近はパネルメーカーがこぞって液晶パネルの広色域化を押し進めており、各社から広色域をウリにした液晶ディスプレイが続々と登場しているが、現状で主流となっているsRGBの色域を正確に再現できないものが多く、そのような製品は色再現性を重視する作業に向いていない。Adobe RGBをほぼカバーしつつ、sRGBの色域も正確に再現できるのは大きな魅力だ。
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提供:株式会社ナナオ
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年3月31日