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「DやHに負ける気がしねえ」というセリフが似合う“ドイツ”のMSI (1/2)

日本にいると見えないことがたくさんある。それは、現場で調べないと気がつかない。“デルやHPを超える”MSIのステータスもドイツに行かないと分からないのだ。

MSIに若い女性から電話がかかってくる!

kn_msigrm_03.jpg 「自作できるノートPC」とアピールされたベアボーンから出発したMSIのノートPC。こうしてMSIのスタッフが店頭に立って地道に実演デモを行うことで、ハイパワーなノートPCブランドとして日本でも普及していった

 エムエスアイコンピューター(MSI。正式にはMicro Star Internationalという)は台湾の企業だ。自作PCユーザーは「何を今さら」と思うかもしれないが、エムエスアイコンピューター・ジャパン(MSI-JPN)のスタッフのたゆまぬ努力のおかげで、東京の秋葉原や大阪の日本橋、名古屋の大須、そして日本全国津々浦々のPCパーツショップで青いMSIロゴを見ることができるほどに浸透していて、意外と「日本の会社なんでしょ」と思っているユーザーもいると聞く。

 その傾向は、2008年にデビューしたNetbook「Wind Netbook U100」以降からMSIの製品を使うようになったユーザーで顕著らしい。なんたって、「いままで、濃厚な自作PCユーザーからしかかかってこなかったサポートコールに、若い女性の声が聞こえるようになったんですよ」と、MSI-JPNのスタッフが実にうれしそうにコメントをするほどに、「ごく普通の人々」にもMSIというブランドが広まろうとしている。

 かように、自作PCユーザーにおいて圧倒的な知名度を誇り、ユニークな“自作ノートPC”という位置付けて注目を集めたベアボーンノートPCや、マルチGPUをはじめとする日本でユニークなハイパフォーマンスゲーミングノートPC、そして、最近のWind Netbook U100などが成長しているMSIだが、これから急成長が見込まれるノートPC事業において、長年の取り組みで徐々にユーザー数が増えているものの、その展開は、電脳街ショップが中心で、一般のユーザーに広く認知されるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

kn_msigrm_01.jpg その一方で、2008年に投入したWind Netbook U100は、文字通り、MSI(特に日本のMSI)に新しい風を吹き込んだ。2009年の1月に発表された新色の「ピンキーラブ」は、「PCパーツのMSI」しか知らないオーバークロッカーには「なにが起きたのですかっ」と仰天してしまうが、しかし、こういうカラーを好む若い女子が、MSIのサポートセンターに電話してくるまでになったのだ

 日本の消費者が、このほか「大きな会社」にこだわる傾向にあるのは、多くの外資系PCメーカーがコメントするところだ。「昔からある大手の大会社が作っている製品なら、まちがいはないじゃろう」というあたりが基本的な日本人的思考だが、そういうなかでも、デルやヒューレッド・パッカードなど、米国のPCメーカーを購入するユーザーが一般の消費者の中でも増えてきている。

 MSIも、日本でもPCパーツ業界では、絶大な知名度と「MSIを買っておけば面白いじゃろう」といういい意味での信頼感を得ているが、残念ながらノートPCではまだその域まで達していない。デルやHPと比べると、日本人に対する浸透度で大きく差をつけられているのが、悔しいかな日本の一般消費者が持っているMSIのイメージだ。

ワールドワイドで重要な「ブランド」イメージ

kn_msigrm_06.jpg MSI台湾本社のマーケティング担当アシスタント・バイス・プレジデントのヴィンセント・ライ氏。彼に“撃沈”された日本の関係者は数知れない

 MSIの台湾本社から日本に足繁く通ってくるヴィンセント・ライ氏は、アグレッシブな行動とアグレッシブな発言で知られる同社のマーケティング担当アシスタント副社長だが、彼が世界中で経済危機が叫ばれるなかで来日したときに「MSIの生き残る道はブランドイメージを向上させること」と熱く語っていたのはこちらでも紹介していたとおりだ。

 日本にいる多くのMSIユーザーからすれば、「ブランドイメージも大事だけれど、PCパーツベンダーに必要なのは、マザーボードに実装されたオーバークロック機能やその安定した動作、グラフィックスカードが持つ性能と効率的な冷却ユニットと実現させる技術力でしょう」と思うだろう。PCパーツベンダーとしての地位をすでに確立しているMSIに、ブランドイメージの向上はもう必要ないのでは、と考える自作PCユーザーも少なくないはずだ。

kn_msigrm_04.jpg MSIが開発した携帯型の心拍計「MyECG E3-80」

 しかし、ワールドワイドの視点で見ると、ブランドイメージの向上でMSIが自らのビジネスを大きく成長させているのも事実だ。ヴィンセント氏が日本の関係者に語ったところでは、台湾のMSI本社に高度な研究開発センターを設置して、携帯型心拍計といった医療機器の開発や高機能ロボットの開発を進めているという。もちろん、MSIの技術力を成長させるためでもあるが、研究開発センターを設置した理由の1つに「MSIのブランドイメージを向上させる」という側面もある。

 台湾の電脳街や電脳ビルにMSIのノートPCを並べた専門店が軒を連ねているのは当然として、ナショナルブランドにあまりこだわらない米国でも、MSIのノートPCはデルやHPと肩を並べてBestBuyといった大型家電量販店の売り場を占有していたりする。

 欧州市場ではMSIのブランドステータスはさらに向上する。ガートナーが発表している欧州市場におけるミニノートPCのシェアランキングを見ると、2008年第4四半期のドイツ市場では、デルとHPを抑えてMSIが第3位のシェアを確保しているのだ。欧州ITの中心地ドイツで、MSIはデルやHPに匹敵する「ノートPCメーカー」として、多くの国民から認識されている。

ドイツのゲームユーザーに評価された「Gシリーズ」

kn_msigrm_05.jpg CeBIT 2009に合わせてMSI欧州のWebページに掲載されているWeb magazine。このように、欧州ではノートPCがMSIのブランドイメージとして定着している

 MSIがドイツ市場に参入して15年が経つ。ドイツ市場に乗り込んだ当初のMSIは、日本などと同様にPCパーツからビジネスを展開していった。もともと、ドイツを始めとする欧州では、所得水準が高かったこともあって、PCゲームがコンシューマーゲーム機よりも普及していた。そのため、CPUやGPUのパフォーマンスを追求するPCユーザーが多かったという。派手なデコレーションを施したタワー型のPCを持ち寄って、顔を突き合わせてネットワーク対戦に興じる「LAN Party」という遊びかたを盛りあげていったのも欧州のPCゲームユーザーだ。

 そういう、パフォーマンスを重視するPCユーザーにとって、独自のオーバークロック機能をいち早く実装していた、ある意味トリッキーなMSIのPCパーツ製品は、ドイツをはじめとする欧州のPCゲームユーザーに強く支持されていた。MSIはドイツのノートPCに参入してまだ4年しか経っていないが、このような下地があったおかげで、MSIがゲーミングノートPCラインアップとして投入した「G」シリーズがドイツにおけて多くのPCユーザーに注目され、ノートPCのMSIとしてのブランドイメージを地位を確立することになった。

kn_msigrm_07.jpg MSIのノートPCをドイツのユーザーに定着させたのが、ハイパフォーマンスな構成と派手なボディデザインで知られるゲーミングノートPCの「Gシリーズ」だ

 ドイツにおいて、MSIのゲーミングノートPCはどのように評価されているのだろうか。多くのノートPCの場合、価格競争力やコストパフォーマンスが重視される傾向にあるが、MSIのノートPCにたいするドイツ人の評価はそれとは違う次元にある。ドイツでMSIのビジネスをリードしているMSIドイツのディレク氏が「MSIのノートPCは、ほかのノートPCメーカーでは採用例が少なかった“マルチGPU構成”や“大画面液晶ディスプレイ”、そして“オーバークロック機能”をドイツで最も早く導入しています。さらに、過激ともいえるアグレッシブなデザインとともに、ドイツではMSIの製品にしかない性能や特徴を持たせたことが、ドイツのPCゲーマーに高く評価されている」と説明するように、MSIは「ハイパフォーマンスなノートPCのメーカー」というブランドイメージをドイツで確立したという。

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提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年3月31日

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