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永山昌克がカラーマッチングを実践:プロカメラマンが「CP+2012」で見て聞いて触った、EIZOディスプレイの写真対応力 (1/3)

カメラと写真の総合イベント「CP+2012」では、ナナオがデジタルフォトに最適なEIZOディスプレイを展示し、ビギナーでも気軽に実践できるカラーマッチングを提案。写真好きの来場者から熱い視線が注がれた。それでは、デジカメレビューでおなじみのフォトグラファー永山昌克氏に、その実力はどう映ったのだろうか?


デジカメユーザーに最適な3つのEIZOディスプレイ

 2012年2月初旬、カメラと写真関連の総合イベント「CP+2012」がパシフィコ横浜にて開催された。今年は、カメラメーカーの主要各社が話題の新製品を発表した直後ということもあり、例年以上の盛り上がりを見せた。ブースは大勢の人でごった返し、タッチ&トライコーナーには長蛇の列。いかにもカメラ好きといった人だけでなく、カップルや家族連れ、友人同士といった姿も数多く見られた。カメラや写真という趣味が、老若男女を問わず幅広い層に浸透していることを改めて実感できる。

 そんな中、ナナオは写真の編集や鑑賞に最適なEIZOディスプレイを展示していた。ナナオといえば、プロや上級者向けというイメージが強く、写真愛好家にとってはあこがれのブランドでもある。実際、昨年までのCP+では、プロ向けのカラーマネジメント対応ディスプレイ「ColorEdge」シリーズを中心に展示していた。

 だが、同社のラインアップは幅広く、高級モデルだけがウリではない。今年は、写真を楽しむユーザーの広がりを意識し、よりコンシューマー層に向けた製品をメインに展示していた。「FlexScan」と「FORIS」シリーズの中から3モデルを選び、写真編集に最適な液晶ディスプレイとして積極的にアピールしていたのが印象的だ。

tm_1202_cpp_01.jpg CP+2012のナナオブース。最もすいている時間を狙って、特別招待者や報道関係者向けのプレミアムタイム(2月9日午前)に撮影した写真だが、同日午後からの一般向け開場ではカラーマッチングセミナーやプレゼント企画などで大いに盛り上がっていた

tm_1202_cpp_02.jpg ブース内にはプロフォト定番のディスプレイ「ColorEdge」シリーズも展示されていたが、今年のメインはアマチュアのフォト向けとなる「FlexScan SX」と「FORIS」シリーズだ

 その1つは、1920×1080ドットのフルHD表示に対応した23型ワイド液晶ディスプレイ「FORIS FS2332」と、それに対応した純正カラーマッチングツール「EIZO EasyPIX」の組み合わせだ。

 FORIS FS2332は、動画やゲームも含めたエンターテインメント向けディスプレイという位置付けの製品。EIZOダイレクトの直販価格で3万9800円という低価格ながら、IPS方式の液晶パネルを採用しているのに注目したい。IPS方式は、視野角の広さに加え、見る位置や角度によって色度やコントラストが変化しにくいため、写真の編集や鑑賞用にうってつけだ。

 しかも、セット販売されるカラーマッチングツールのEIZO EasyPIXを使うことで、液晶ディスプレイの色と明るさをしっかりと管理して、プリンタとの細かな色合わせが行える。EIZOダイレクトでは、FORIS FS2332とEIZO Easy PIXのセットが4万8800円で購入でき、ツール単体(1万9800円)で買うより、かなり安価に手に入るのがありがたい。

 多くのデジカメユーザーは、色にこだわって撮影した写真データと印刷したプリントでイメージが大きく異なり、レタッチやプリンタの設定を変えて何度も印刷し直すうちに長時間が過ぎてしまった(しかも、最終的に納得できず、あきらめてしまった)、という経験を持っているのではないだろうか。FORIS FS2332とEIZO EasyPIXの組み合わせは、こうした問題を5万円以下という低予算で解決できるソリューションなのだ。

tm_1202_cpp_03.jpg コストパフォーマンスに優れた23型フルHD液晶ディスプレイ「FORIS FS2332」。エンターテインメント向けのFORISブランドだが、写真編集用途に使える性能と機能も兼ね備える

 さらに、一歩上を目指すユーザー向けには、Adobe RGBの広色域表示に対応した「FlexScan SX」シリーズの2製品が用意される。VAパネルを採用した22型ワイドの「FlexScan SX2262W」と、IPSパネルを採用した24.1型ワイドの「FlexScan SX2462W-HX」だ。どちらも前述のEIZO EasyPIXに対応し、広色域を生かしながら正確な色を表示できる。

 画面解像度は1920×1200ドット(WUXGA)とフルHDより縦方向の解像度がさらに高く、作業領域をより広く保てるのが見逃せない。また、PCのフルカラー表示といえば通常は8ビット(約1677万色)だが、これら2製品は16ビットものLUT(ルックアップテーブル)を採用。約278兆色の中から最適な約1677万色を改めて選択し直して表示する仕組みにより、暗部から明部までの階調を滑らかに再現できる。

 さらに、画面全体の輝度と色度を均一化して表示ムラを低減する「デジタルユニフォミティ補正回路」が備わっていること、そして上下/左右に加え、縦回転ができるFlexStandを備えることもメリットだ。つまり、写真が横位置だろうが縦位置だろうが、スタンドを回転しながら、常に安定した広色域の表示が行える。これはFORIS FS2332にない特徴だ。しかも、これら2製品は本体価格がFORIS FS2332より高い一方、たったプラス5000円でEIZO EasyPIXとのセットモデルを購入できる。

tm_1202_cpp_04.jpg 22型WUXGA対応の「FlexScan SX2262W」(左)と、24.1型WUXGA対応の「FlexScan SX2462W-HX」(右)

 ナナオは、この3製品を写真にこだわる一般ユーザーにとって、気軽にカラーマッチングを実践するために好適なモデルと位置付け、ユーザーの目的と予算に応じて選択できるようにしている。デジタルフォト用途における3製品の主な違いを下表にまとめた。

CP+2012に展示されたEIZOディスプレイの比較
製品名 FORIS FS2332 FlexScan SX2262W FlexScan SX2462W-HX
液晶パネル(表面) IPS(ノングレア) VA(ノングレア) IPS(ノングレア)
画面サイズ 23型ワイド(可視域対角58.4センチ) 22型ワイド(可視域対角55.8センチ) 24.1型ワイド(可視域対角61.1センチ)
推奨解像度 1920×1080ドット 1920×1200ドット 1920×1200ドット
画素ピッチ 0.2655×0.2655ミリ 0.247×0.247ミリ 0.270×0.270ミリ
表示階調 256 階調(1021階調中) DisplayPort:1024階調(65281階調中)、DVI:256階調(65281階調中) DisplayPort:1024階調(65281階調中)、DVI:256階調(65281階調中)
表示色 約1677万色:8ビット対応(約10億6433万色中/10ビットLUT) DisplayPort:10億7374万色:10ビット対応(約278兆色中/16ビットLUT)、DVI:約1677万色:8ビット対応(約278兆色中/16ビットLUT) DisplayPort:10億7374万色:10ビット対応(約278兆色中/16ビットLUT)、DVI:約1677万色:8ビット対応(約278兆色中/16ビットLUT)
視野角(水平/垂直) 178度/178度 178度/178度 178度/178度
輝度 250カンデラ/平方メートル 280カンデラ/平方メートル 270カンデラ/平方メートル
コントラスト比 1000:1(コントラスト拡張有効時 1500:1) 1000:1 850:1
応答速度(中間階調域) 6ms 6ms 5ms
sRGB対応
Adobe RGB対応 ○(カバー率95%) ○(カバー率98%)
映像入力 DVI-D×1、D-Sub×1、HDMI×2 DVI-I×2、DisplayPort×1 DVI-I×2、DisplayPort×1
音声入力 ステレオミニ×1、HDMI×2(映像と共用)
音声出力 ステレオミニ×1(ヘッドフォン)
スピーカー 500ミリワット+500ミリワット
USB 2.0 アップストリーム×1、ダウンストリーム×2 アップストリーム×1、ダウンストリーム×2
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 549×212×403ミリ 511×240.5〜256×347.5〜521.5ミリ 566×242〜256×381.5〜538.5ミリ
重量 約6.2キロ 約9.6キロ 約10.1キロ
スタンド調整 チルト:上20度/下5度 チルト:上30度、スイベル左右各172度、昇降174ミリ チルト:上30度、スイベル左右各172度、昇降157ミリ
縦回転 右回り90度 右回り90度
フリーマウント穴ピッチ(VESA規格) 100×100ミリ 100×100ミリ 100×100ミリ
直販価格(本体のみ) 3万9800円 6万4800円 9万4800円
直販価格(EIZO EasyPIXセット) 4万8800円 6万9800円 9万9800円

 このように、Adobe RGB対応の広色域モデルやIPSパネル採用モデルなど、少し前までは高根の花だった(しかし、写真編集では重要だった)ハイグレードな液晶ディスプレイが、カラーマッチングツールまで含めて、今では比較的リーズナブルな価格で手に入るのだ。せっかく高画質のデジタル一眼レフやミラーレスカメラを購入したのであれば、ディスプレイの色にもこだわって、より深く写真を楽しもう。そんなメッセージが感じられる展示だった。

 個人的には、仕事場とは別に、自宅でも写真編集を楽しむ目的で、いちばん低価格なFORIS FS2332を導入したい気がする。だが、もう少し予算を増やしてAdobe RGB対応のFlexScan SX2262WかFlexScan SX2462W-HXを選ぶのもいいかもしれない。FlexScan SXシリーズの2台は同じ解像度ながら、画面サイズが違う。作業しやすいのは大画面のFlexScan SX2462W-HXとはいえ、価格差はそれなりにある。なんとも悩ましい選択だ。こうして悩めるのは、現実的に購入しやすい価格だからだろう。

tm_1202_cpp_05.jpg EIZOディスプレイ3製品の表示とプリントの発色を合わせるカラーマッチングの見本を展示。画面とプリントサンプルの色がかなり近いことに感心させられる。ここまで色を近づけるのは容易ではなさそうだが、展示してあるEIZOディスプレイとEIZO EasyPIX、そして家庭向けのプリンタ複合機で手軽にカラーマッチングが行えるという。果たして、本当だろうか、実際に試してみたくなる

tm_1202_cpp_06.jpg ブースではエプソンとキヤノン、それぞれのプリンタ別にカラーマッチングの実践方法も紹介していた。EIZOディスプレイと組み合わせるプリンタは、プロ御用達のA3ノビ対応フォトプリンタではなく、家庭向けの売れ筋A4複合機である「EP-804A」(エプソン)や「PIXUS MG6230」(キヤノン)を選んでいた。ここでも幅広いデジカメユーザー向けという展示の意図が感じられる

 もっとも、CP+のような展示会は一般的な仕事場や家庭の照明環境と大きく異なることもあり、液晶ディスプレイの表示品質やカラーマッチングの精度、実際の使い勝手など、深いところまでは分からないものだ。

 一昔前に比べて、かなり導入しやすい価格帯にEIZOディスプレイとカラーマッチングツールのセットが降りてきたが、本当の実力はどうなのだろうか。それを確かめるべく、今回はFlexScan SX2462W-HXを借用して、一通りチェックしてみることにした。

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提供:株式会社ナナオ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2012年3月31日

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