4K時代をリードするPhilipsで適材適所なディスプレイを選ぼう。
コンテンツ、ハードウェアとも環境が整い、着々と4K時代が幕を開けつつある。4Kコンテンツの特長は、動画の1コマにさえ、フルHDの静止画以上のリアリティを感じることのできる卓越した美しさだ。
しかし、4Kをうたうディスプレイであればどれでもその高いクオリティを得られるわけではない。4Kディスプレイは入力ソースの持つ規格上のスペックと同等以上の再現性、それを伝達することができるインタフェースを備えている必要がある。
ここでは、4K時代をリードするPhilipsのディスプレイを例に、4Kのポテンシャルを最大限に生かせるディスプレイの選び方を紹介しよう。
テレビ放送がアナログからデジタルに代わり、フルHD時代に突入したことで、コンテンツメディアはDVD-VideoからBlu-rayへと移行した。ただし、解像度の違いこそあれ、どちらも色深度としてはRGBそれぞれ8bitずつ、計24bitという点は変わらなかった。24bitで表現可能な約1677万色はトゥルーカラーと呼ばれ、人間が区別できる限界とされていたからだ。だが、単一色の表現力としては256階調であり、モノクロ映像ではグラデーションに縞模様(バンディング)が見える人もいる。
そこで、Blu-rayの後継となる4Kコンテンツメディア(Ultra HD Blu-ray)では、この各色の階調を10bit、1024階調に拡張し、より滑らかなグラデーション、より多くの中間色を表現できるようにした。これによってRGB計30bit、約10億7400万色が表現可能になっている。
もちろん、約10億7400万色をそのまま表示するためには入力ソースにそれだけの情報が含まれていること、インタフェースで情報が欠落しないこと、ディスプレイが約10億7400万色の表示能力を持つことが必要になる。Philipsの4Kディスプレイはすべて約10億7400万色が表示可能であり、HDMI 1.3以上に対応した機器・ケーブルからの入力ソースそのままの映像を出力することができる。
また、色の再現度の向上は、色深度のbit数増加によって中間の色数が増えただけでなく、表現できる色の幅そのものも広がっている。
DVD-VideoやBlu-rayで採用されている色空間の規格、BT.709では自然界に存在する物体色の約74.4%をカバーしている。それに対し、Ultra HD Blu-rayや4K放送で採用されるBT.2020では約99.9%にまで拡大される。ただし、このBT.2020すべてをカバーするディスプレイは原稿執筆現在、開発中のものを含めて存在しておらず、将来を見据えた規格となっている。
そのため、現状ではBT.709が完璧に再現できること、つまりBT.709の色域であるsRGBの高いカバー率が条件となってくるだろう。Philipsの4Kディスプレイシリーズは現時点での民生品トップクラスのsRGBカバー率100%を実現しているほか、さらにNTSCカバー率95%を誇る広色域対応モデルも用意されている。
階調が増え、表示色域が広がることで表現力が高まることは確かだが、そこでもう1つ忘れてはならないのが黒の表現力だ。
黒は光をまったく反射しないときの色であり、ディスプレイで言えば輝度ゼロ、画素が光っていない状態ということになる。しかし、液晶ディスプレイは表示面の下層にある光源(LEDなど)からの白色光(バックライト)を液晶フィルタでブロックして映像を表示する、いわば引き算の仕組み。バックライトを100%ブロックできなければ、本来黒でなければならない部分が漏れた光でうっすらとグレーがかって表示されてしまう。いわゆる「黒浮き」と呼ばれる現象だ。
Philipsの4Kディスプレイはコントラスト比を自動的に最適化し、バックライトの輝度をリアルタイムで制御するスマートコントラスト機能を搭載している。通常のコントラスト比はVAパネル搭載モデルで3000:1〜4000:1、IPSパネル搭載モデルで1000:1〜1300:1。それがスマートコントラストを有効にすると2000万:1〜5000万:1にまで高めることが可能になる。
黒が引き締まるとメリハリのついた、はっきりとした映像になる。ディテールまで描き出す高精細な4Kコンテンツには必須の機能と言える。
そのほか、4Kに限らないPhilipsディスプレイの特長としては以下が挙げられる。
液晶ディスプレイの画素の色が変わる時間が長い、つまり応答速度が遅いと残像が残り、視認性が低下してしまう。特にゲームや動きの激しいアクション映画などではせっかくのエンターテインメント性を損なうことにもなりかねない。Philipsの4Kディスプレイは応答速度を高速化する独自技術、スマートレスポンスを搭載。通常動作時8ms〜14msである応答速度をスマートレスポンス動作時には4ms〜5msにまで高めることができる。
ディスプレイには輝度調整機能が付いているが、これは入力ソースからの映像に手を入れるのではなく、バックライト自体の輝度を変更することで実現している。バックライトの輝度調整は通常、パルス幅変調方式が採用されている。これは、高速にバックライトのオン・オフを繰り返すことで見た目上の明るさを変えるもので、例えば、オンになっている時間がオフの4倍だと輝度は80%になる。
以前、バックライトとして使用されていた冷陰極管(CCFL)はオン・オフの反応が鈍く、ゆっくり明るくなってゆっくり暗くなる。しかし、現在主流となっているLEDは反応速度が速く、素早く暗く、素早く明るくなる。これがちらつき(フリッカー)の原因となってしまう。これは輝度が低いとき(オフが長いとき)ほど顕著になり、利用者がはっきりと意識できなくても、目の疲れの原因となってしまう。目に優しいように、と輝度を低く設定している利用者にはなんとも皮肉な話だ。
Philipsの4Kディスプレイは直流制御方式によってLEDの明るさ自体を制御しており、原理上フリッカーは発生しない。
デジタル映像のインタフェースは未だ乱立が続いているが、中でも現時点で最も普及しているのがHDMI、8Kも見据えた規格として有力なのがDisplayPortという状況だ。また、スマートフォンやタブレットといった携帯機器ではUSBコネクタでHDMI相当の信号を流すMHLが普及している。
Philipsの4Kディスプレイはスマートコネクトを搭載。MHLに対応したHDMI 2.0、60Hzによるスムーズな動画表示を可能にするDisplay Port 1.2、オフィスではまだ現役で使われている古いプロジェクターとの接続に便利なアナログRGB(D-Sub15ピン)など、多様なコネクタを用意していており、各種デバイスとの接続に困ることはないだろう。
HDMI以降、音声も送ることができる映像用インタフェースが当たり前になりつつある。ケーブル1本で接続が完了するメリットがあるが、当然ながら出力側も音声を出力できなければ他の手段をとらなければならない。Philipsの4Kディスプレイはすべてステレオスピーカーを内蔵。ケーブル1本で接続が完了する。
実環境での使用においては、入力ソースの正確な再現能力に加えて利用者による画質設定がどれだけ簡単に、どれだけ細かくできるかも1つの判断基準となる。利用場面によっては環境光などに大きく影響を受けることもあるからだ。また、マルチディスプレイ環境では、個々のディスプレイで同じ色合いが再現できるようセットアップすることは必須と言える。
Philipsの4Kディスプレイはスマートイメージ機能により、オフィス、写真、映画、ゲーム、エコノミーなど用途に合わせたプリセットによってコントラスト、彩度、鮮明度が自動的に最適化される。また、スマートコントロールプレミアム(Windows版のみ)をインストールすればPCの画面からより詳細な画質設定が可能だ。
そして、Philipsの最大の特徴は、これらの高品質なディスプレイを42.5型〜23.8型まで幅広くそろえている点だ。売れ筋のサイズに絞るのではなく、ユーザーのニーズに合わせて最適なサイズを用意しているのは、これまで4Kをリードし、「4Kの世界を、すべての人へ」というコピーを掲げるPhilipsらしい。パネル含めて保証期間が5年間と長く、これから広がる4Kの世界を安心して長く楽しむことができる。
それでは、サイズ別にどういった用途に最適なのかを見ていくことにしよう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2016年1月8日