萌え絵のプロフェッショナルが認めた「Wacom MobileStudio Pro 16」の可能性(1/2 ページ)

人気イラストレーターのrefeia氏に、クリエイティブタブレット「Wacom MobileStudio Pro 16」を試用してもらい、プロ視点で率直な感想を聞いた。

» 2017年03月14日 10時00分 公開
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デジタルイラスト制作に必要な道具選び――Wacom MobileStudio Pro 16編

 マンガやアニメ、ゲーム好きが高じて、自分でもイラストを描く人は多い。ネットやデジタルデバイスの普及によって、すぐに絵を描いて共有できるハードルの低さはもちろん、「pixiv」など自分の作品を手軽に公開できる場があるのもこの分野の人口が増えている要因だろう。また、こうしたコミュニティからプロデビューする人も少なくない。

 もっとも、ハードルが低いとはいえ、本格的にデジタルでイラスト制作に取り組むのならば道具選びは重要だ。今回、デジタルクリエイターから圧倒的な支持を集めるワコムが満を持して投入した新製品、「Wacom MobileStudio Pro 16」と「Wacom Cintiq Pro 13」を人気イラストレーターのrefeia氏に使ってもらい、その使用感についてプロの視点から感想を聞いた。

refeia氏に「Wacom MobileStudio Pro 16」を1週間ほど使ってもらい感想を聞いた。写真は、ライトノベル『聖剣使いの禁呪詠唱 <ワールドブレイク> 19』(GA文庫)の表紙絵

 refeia氏は、ラノベの挿絵やゲームのキャラクターを多数手がける人気イラストレーター。イラスト制作の専門学校で教鞭を振るう先生でもある。2本立て構成のうち、まずはWacom MobileStudio Pro 16から見ていこう。萌え絵のプロフェッショナルによる実力診断の結果は――。

refeia氏は専門学校でイラスト制作の講師も務める。著作に「萌え絵の教科書」(三才ブックス)もある

「これが待ち望まれていたサイズなのかも」――15.6型4K解像度の魅力

 refeia氏がWacom MobileStudio Pro 16を使ってみてまず驚いたのは、普段の仕事の環境がこのコンパクトな本体だけで完結できてしまうことだったという。

 「現在はメインの環境として、21型のCintiq 21UXを使っているので、最初は15.6型のサイズに不安はあったのですが、Wacom MobileStudio Pro 16の画面解像度が4K(3840×2160ピクセル)と圧倒的に広く、線を描くのに狭い感じは全くありませんでした。高画素密度にあわせた腕の振り方などに気をつける必要はありますが、少し慣れるだけでむしろ快適なほどです」。

refeia氏の仕事場。メインの環境はCintiq 21UXで、PCはCore i7を積んだミニPC(BRIX Pro)。画面の回りに情報収集や音楽再生用のiPhoneやタブレットがある

Cintiq 21UXの左右にはキーボードが置かれ、左手と右手で別々にタイピングしてショートカット操作やテキストを入力する。「この打ち方すごく快適でみんなに勧めてるんですけど誰も真似しないんですよね……」(refeia氏)。う、うん……。なお、27型「Cintiq 27QHD」への移行を見送ったのは、横幅が広くてこのキーボード配置ができなくなることと、初期のCintiq 21UXに慣れているため。もう少し小さいサイズのものが欲しかったとのこと

 また、「圧倒的に描き心地がいい」とrefeia氏。エッチング処理されたガラスの表面と、8192段階の筆圧検知に対応したPro Pen 2との組み合わせは、「一定の摩擦でザラツキや引っかかりがないので、紙のようで紙よりも良いです」と大絶賛。「今までになかったダイレクト感や描き心地の良さを感じます。ペンの精度やレスポンスが上がっているという部分はもちろんあると思いますが、それと高解像度が見事にマッチしています。自然な描き心地を追求するワコムの姿勢に昔から共感していましたが、Wacom MobileStudio Pro 16はワコムらしさがよく出ていると思います」と好感触だ。

さらさらとラフをスケッチしてもらった。「筆圧検知の向上などハードの改良が作品のクオリティにどこまで影響を与えるかはわかりませんが、描いていて確かに気持ち良さを感じるようになっていますね。要望を言えば、これだけ高画素密度なのだからこそ、ペンが細いオプションペン(クラシックペン)を是非!」

 元々refeia氏は、趣味で絵を描き始めたころから初代Intuosを使い、プロになった後もIntuos 2、Cintiq 21UXとワコムの板型ペンタブレット・液晶ペンタブレットを使い続けてきたという。ただ、refeia氏にとっては画面サイズが大きすぎるCintiq 27QHDには移行せず、「20型くらいの上級機を出してくれればなぁと思っていました。縦位置の絵を描くことが多いので、アスペクト比16:9はちょっと縦が狭いかも、とも思っていて。でも今回Wacom MobileStudio Pro 16を触ってみて問題ないことが分かりました。これまでのワコムには“画面が大きいほうが偉い”という方針を感じていて、自分もそう考えていましたが、人によっては実はそんなに大きな必要はないのかな」と、考えを新たにした様子だ。

「ストレスを感じさせないスペック」――画質も性能もプロフェッショナル仕様

 人気イラストレーターとして多忙な日々を送るrefeia氏は、“修羅場”のピークに5週間で5冊のラノベを手がけたこともある。1冊につき表紙絵、カラー口絵3枚前後、モノクロ10枚を同時平行で描き続けるわけだが、こうした一刻を争う状況では、アプリケーションの処理で待たされるのは大きなストレスになる。作業に没頭するための環境作りには、システムが高性能であることも重要だ。

Cintiq 21UXに貼り付けられたストップウォッチ。1日で何枚も描かないと間に合わないときは1枚の絵にかかる時間を計測して制作フローを調整する。「ダッシュが必要なときに時々使いますけど、できるだけやりたくないですね……」

 こうした視点でも「Wacom MobileStudio Pro 16は十分」とrefeia氏。「下位モデルでもCore i5なので、イラスト制作に不足はないです。外部グラフィックスも業務用に設計されたもの(Quadro)を積んでいて、3Dデザインをする人にもいいかもしれません。それと、自分の場合で言うとメモリは16GBは欲しいので、ちょっと高いCore i7のモデルになってしまいますね(笑)。これはどのくらいレイヤーを使うかなど絵の作り方で変わるので、メモリ容量は自分のやり方に合わせて選ぶといいと思います」。

 また、Adobe RGBカバー率94%を実現した広色域の液晶ディスプレイはプロ仕様と太鼓判を押す。refeia氏は「個人的に緑の領域で広い色域を必要とする絵はあまり描かないので、sRGBクラスでも問題はないのですが、あればうれしいのは事実です。早めに納品して色校をとって、という仕事もなくはないですし、そちらの分野でもっとシビアな色表現を求められるプロの方には心強いかと思います」と話す。

3840×2160ピクセルの4K解像度を持つ「Wacom MobileStudio Pro 16」。画面サイズは15.6型だが作業領域は広く、Adobe RGBカバー率94%の広い色域も特徴だ

 続けて「それに加え、非光沢で目が疲れにくいのがいいですね。仕事の詰まり具合によっては、起きている間ずっとディスプレイを眺めていることもありますし、それでなくても画面を見ている時間はとても長いので、目に優しい点はありがたいです。IPSパネルで視野角が広いのはもちろん、画面表面のぎらつきも気になりません」。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2017年3月20日