AirMacシリーズ販売終了……Macユーザーが今買うべき無線LANルーターは?(2/2 ページ)

» 2018年06月26日 10時00分 公開
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3、同時接続可能数が多い

 スマートフォンやタブレット、ゲーム機など、今や1人で2台以上のWi-Fi機器を持っていることは一般的になっているし、今後もこの傾向は続くだろう。そのため、同時接続可能な子機の台数には余裕を持ちたい。もちろん、同時に複数台接続した場合にもなるべく速度は低下しない方がいい。

 同時接続数を決定する要素はルーターの処理能力だ。RT2600acは1.7GHzデュアルコアCPU、512MBメモリを搭載、少なくとも120台までのクライアントを同時に接続でき、100台以上の同時送信が確認されている。また、4本のアンテナを搭載しており、802.11ac wave2で採用されたMU-MIMOに対応している。

 通常、親機に複数の子機を接続した場合は、短時間で通信相手を切り替えながら通信を行う。それに対し、MU-MIMOはアンテナごとに通信相手を割り当て、同時に通信することができる。つまり、1台の子機に対してアンテナを複数使うことで速度を上げるMIMO(SU-MIMO)に対し、複数同時使用時に速度低下を防ぐ仕組みがMU-MIMOだといえる。現時点でMU-MIMOに対応しているiPhoneやiPadはないものの、今後は対応も進むはずだ。

4、その他の機能

 無線LANルーターに求められるものは単なる無線LAN親機としての機能だけではない。現在、AirMacで使っている機能がサポートされているかどうかも機種選定には重要なポイントとなる。

  • プリンタとHDDの共有、Time Machine対応

 RT2600acにはUSB 2.0、同3.0が各1ポート搭載されており、そこに外付けUSB HDDやプリンタを接続できる。また、本体にはSDメモリーカードスロットも用意されているので、SDメモリーカードをファイルサーバ用ストレージとして利用することも可能だ。SynologyはもともとNASの有名メーカーであり、ルーターのおまけ機能にとどまらない高性能・高機能なネットワーク共有機能が提供される。

 また、ファイルサーバ用ストレージはTime Machineのバックアップディスクとしても利用できる。AirMac Time Capsuleや、AirMac ExtremeにUSB HDDをつなげて利用していた人も心配はいらない。

ファイル共有はWindows、Macどちらにも対応
Time Machine用ドライブとして使用する場合はMacのファイルサービスを有効にして、Time Machine用フォルダを指定するだけ
  • アクセスコントロール

 RT2600acではトラフィックコントロールとして、帯域が狭い場合に優先して帯域を確保する機器、逆に優先度を下げる機器をそれぞれ3台ずつ設定できる。動画を閲覧する場合やゲーム機など、用途に合わせて機器の優先度を上げておくとストレスを感じにくいだろう。

 また、ペアレンタルコントロール機能も充実しており、単に利用可能時間帯を制限するだけでなく、Webサイトのカテゴリーによってフィルタリングできる。

RT2600acのトラフィックコントロールでは高優先度、低優先度をそれぞれ3台まで設定できる(画面=左)。ペアレンタルコントロールでは機器ごとにポリシーに従ったアクセス制限をかける(画面=右)
ポリシーに設定できる項目はインターネットが利用可能な曜日別の時間帯、アクセスできるWebサイトのカテゴリー、セーフ検索(画面=左)。Webサイトのカテゴリーはアダルトの他、ドラッグやギャンブルなど細かく指定できる(画面=右)
「ウェブフィルタ」は悪意あるWebサイトへのアクセスを遮断する
  • ゲストネットワーク

 RT2600acは自宅ネットワークと隔離された、インターネットだけが利用できるゲストネットワークを作成できる。友人の持ってきたゲーム機でネットワーク対戦する場合など、自宅のネットワークにつなぐ必要はないが、インターネットは利用したいという場合に便利な機能だ。逆にローカルネットワークの接続パスワードは教えたくないが、一時的に自宅ネットワークにアクセスさせたい、というときには「ゲスト ネットワークにローカル ネットワークアクセスを許可する」にチェックを入れればよい。

 ゲストネットワークは有効期限を1時間、3時間、8時間、1日、1週間、無制限から選ぶことができる。来客があるときだけ有効にしようと思っていたのに、ついうっかり切り忘れてしまう、という心配もない。

ゲストネットワークには有効期限を設定できる
  • VPN

 RT2600acはパッケージを導入することで機能を追加することができる。その追加機能の1つ、VPN Plus Serverを導入すればRT2600ac自身がVPNサーバになる。

 VPN Plus Serverは独自のSynology SSL VPN、Web VPNの他、SSTP、OpenVPN、L2TP/IP Sec、PPTP、拠点間接続のSite-to-Site VPN(別途ライセンスが必要)と、非常に多くの種類のVPNをサポートしている。

パッケージセンターからVPN Plus Serverをインストール
iPhoneなどから接続する場合は専用アプリ「Synology VPN Plus」を利用する
サーバのIPアドレス、パスワードを入力して接続をタップ
これで外出先であっても自宅ネットワークに接続した状態になる

高速・多機能そして安全なSynology RT2600ac

 これまで見てきたように、RT2600acはAirMacの買い替えとして十分な性能と機能、それに将来性を持っている。しかし、無線LANルーターという製品の特性上、ないがしろにできない重要な要素がある。それがセキュリティだ。

 ルーターは一般にインターネットと家庭をつなぐ場所に設置する。つまり、半分はインターネットにさらされ、半分は自宅のネットワークにアクセスできるところにいるという状態だ。

 そのため、ルーターに脆弱性が見つかると攻撃者たちの格好の標的となってしまう。実際、家庭用ルーターを狙った攻撃はここ数年、多く見られるようになった。これはターゲットを決めて攻撃を行うのではなく、攻撃が成功するターゲットを検索サイトで探したり、絨毯爆撃のように無差別に攻撃を行うためだ。攻撃者のマネタイズの主流がランサムウェアからマイニングへと変わってくると、それはさらに加速する可能性がある。

 そのため、ルーターに脆弱性が見つかった場合には、メーカーは一刻も早くパッチを開発し、実際に攻撃が行われる前に提供しなければならない。だが、そのパッチの提供速度、頻度はメーカーによってまちまちだ。セキュリティ対策に力を入れていないメーカーだとパッチが出ない可能性すらある。

 その点、RT2600acのメーカーであるSynologyのセキュリティ対策は非常に迅速だ。それはSynologyがCVE採番機関(CNA)であることからも分かる。今や脆弱性の情報は国際的に共有し、国・業界・官民問わず迅速に対応しなければならない状況であり、その対策の1つとして脆弱性に対してCVE(Common Vulnerabilities and Exposures:共通脆弱性識別子)番号が発行されている。Synologyはその採番機関(CNA)の1つであり、脆弱性の報告から採番、対策までスムーズに行うことができる環境が整備されている。

 AirMacのメーカーであるAppleももちろん、CNAの1つだ。表に出にくいところではあるが、AirMacの買い替え製品を選ぶときにはこうした視点も必要になってくるだろう。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年7月2日