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» 2018年09月07日 10時00分 公開

4万円台で買える「ASUSTOR AS4004T」で10Gbpsの実力を発揮する (1/2)

10GbE時代に選ぶべきNASを考える。

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 10GbE(10ギガビットイーサネット)がいよいよ家庭にも普及する兆しが見えてきた。だが、インターネットの回線速度は急に上がるわけでもなく、当面はローカルネットワークでの恩恵が主になるだろう。現在の利用場面を考えると、利用者にとって最も関係が深いことはファイルサーバのアクセス速度になる。

 今回は10GbEに対応したASUSTORのNASキット「AS4004T」で10GbE時代のファイルサーバの姿を考える。

ASUSTORの4ベイNASキット「AS4004T」で検証

AS4004Tで10GbE時代のファイル共有環境を構築する

 ASUSTORのNASキット、AS4004Tは実売4万円台中ばの比較的購入しやすいミドルレンジモデルでありながら、10GbEに対応した4ベイモデルだ。果たして10GbE対応がどれほどのパフォーマンスをたたき出してくれるのか、そのときにはどのようなディスク構成を選べばいいのか、ベンチマークテストの結果から考察してみよう。

 なお、今回のベンチマークテストは以下の環境で実施している。

今回テストしたPC
PC Core i7-7700 3.6GHz、16GBメモリ、Windows10 Pro
NIC QXG-10G1T
NAS AS4004T
HDD WD Red 1TB WD10EFRX
SSD WD Blue 250GB WDS250G2B0A
スイッチ QSW-804-4C
ベンチマークソフト CrystalDiskMark 6.0.0 Shizuku Edition x64
ベンチマークテスト設定 1GiB(5回)

MTUってどれくらい影響がある?

 10GbEの環境を構築する際に忘れてはならないのが「MTU」の値だ。

 MTUはMaximum Transmission Unitの略で、1回に送信するパケットの最大サイズのことだ。イーサネットの規格では1500バイトで、これを上回るサイズのデータを送る場合には複数のパケットに分割して送受信することになる。MTUが小さいとパケット単位でのエラーが起きにくい上、再送しなければならないデータも少なくて済むが、データの分割、結合に時間がかかるというデメリットもある。

 特に10GbEのように高速なネットワークではデメリットの方が深刻だ。1秒間に10Gbit(約1.3GB)を送受信する場合、1500バイトで分割するとパケット数は90万近くにもなる。これを1秒間で分割・結合しなければならないわけだ。

 そのため、高速なネットワークではジャンボフレームと呼ばれるサイズの大きなMTUに設定することでパケットの分割・結合回数を減らすことが通常の手段となる。なお、機器によって設定可能なMTUの値は異なるため、途中経路全てが対応していないとパフォーマンスに影響が出てしまう。スイッチを選定する際にはジャンボフレームの最大値にも注意しよう。

 MTUが実際のパフォーマンスにどれくらい影響を与えるのか、実際に確認してみよう。AS4004Tでは「設定」→「ネットワーク」→「ネットワークインタフェース」でNICを選択し、「構成」をクリックするとMTUの値を変更できる。同様の設定はPCの方にも必要だ。ディスク側のボトルネックを回避するため、SSD×4台でRAID 0を構築した。MTUは標準の1500バイト、ジャンボフレームの9000バイトをPC、NAS両方に設定し、全ての組み合わせを測定した。

 結果はシーケンシャルリードで大きな差が出て、一方でも1500バイトだと650MB/秒程度であるのに対し、両方9000バイトでは1125MB/秒と、1.7倍以上に高速化される。むしろ、ジャンボフレームにしないと真価が発揮できない、という捉え方の方が正確だろう。

 その一方でランダムアクセスの場合はそれほど大きな影響はない。特に4KiB Q1T1だとPC側を1500バイトにした方が高速だが、これはデータ量がジャンボフレームの半分に満たないためのオーバーヘッドだと思われる。

MTU別の速度比較。RAID 0(SSD×4)で試している。シーケンシャルリードとシーケンシャルライトはストレートにネットワーク性能が反映されやすい項目だが、ジャンボフレームを使わないと10GbEの実力は十分に発揮できない

10GbE環境でNASのパフォーマンスを改善するには

 NASを使用する場合、ディスクをそのままシングルボリュームとして利用することは少ない。ネットワークに接続できるストレージ、というだけでなく、複数のディスクを束ねて1つのボリュームとして利用するRAIDが構築できることも、NASの基本機能として認識されている。

 RAIDは一部例外はあるものの、基本的には冗長構成を取りつつ、速度低下を抑える仕組みだ。冗長構成を取るとディスクの利用効率は下がり、計算処理などでCPU負荷が上昇する。その半面、分散アクセスによってI/O効率は向上する。4ベイモデルであるAS4004Tで構築可能なRAID構成とその大まかな特徴は次の通りだ。

RAID構成別のメリットとデメリット

 注意してほしいのは上記の「高速性」だ。NASの速度を決定付ける要素は複数ある。

  1. ネットワーク速度:NASが送受信するデータの速度
  2. CPUとメモリ:RAID 5、6では冗長化データとしてパリティを計算するため、CPUに負荷がかかる。CPUが遅かったり、メモリが少ない場合にはここで時間がかかってしまう。
  3. ディスクへのアクセス量:RAID0では並列で読み書きを行うため、高速にアクセスできる。RAID1では書き込みに関しては並列ではあるものの、台数分の書き込みが発生する。
  4. ディスクの転送速度:SATAなど、ディスクとNAS間の内部転送速度
  5. ディスクの内部速度:一般にHDDよりもSSDの方が高速だが、特にランダムアクセスで大きな開きがある。

 これらのうち、どれがボトルネックになるかでNASの速度を決定付けるものが異なってくる。CPUがボトルネックであればRAID 5からRAID 6で大きな差が生じるし、ディスクの内部速度がボトルネックであればHDDをSSDに変えることで大幅な改善が見られることになる。個別に詳しく見ていこう。

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提供:株式会社ユニスター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2018年9月30日

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