エプソンダイレクトが満を持して放つ超小型PC「Endeavor SG100E」。プロセレクションとデザインを統一したボディーは設置場所に困らず、パワフルな性能でフォトグラファーを力強くサポートしてくれる1台だ。そのポテンシャルを、実機を使ってチェックした。
カメラ機器がフィルムからデジタルへと移行して久しい。
撮影は格段にしやすくなり、「現像」「編集」がPCで手軽にできるようになったことで表現の幅も格段に広がった。同時に、フォトグラファーにとっては、現像や編集をするためのPC選びが重要になっており、課題の1つとして浮上している。
量販店の売れ筋である標準的なPCでは性能、機能ともに不足だし、ゲーミングPCとも求められる要素は異なる。「なかなかぴったりのPCがない」「スペックは良くてもデザインが……」「PCに詳しくないので何を買っていいのか分からない」といったような不満を抱えているフォトグラファーも少なくないだろう。
そんなフォトグラファーにお勧めしたいのが、エプソンダイレクトから登場した「Endeavor SG100E」だ。約2.8Lの超小型ボディーに、クリエイティブ用途に必要な性能と機能を凝縮。エプソンの写真高画質プリンタ「プロセレクション」と統一したスマートなデザイン、主要ソフトウェアの動作検証、カラーマネジメント支援ツールなどフォトグラファーにうれしい付加価値を備えた製品となっている。これからその詳しい内容を見ていこう。
Endeavor SG100Eの大きな魅力が、容積約2.8Lという超小型ボディーでありながら、グラフィックスカードを搭載できることだ。従来、小型ボディーをウリにした製品はグラフィックスカードを装備せず、CPU内蔵グラフィックス機能の利用が前提であっただけに貴重な製品だ。
ボディーの具体的なサイズは、約74(幅)×207(奥行き)×185(高さ)mm(縦置きスタンド装着時)だ。一般的な500mlのペットボトルよりわずかに背が低く、横幅はペットボトルより少し広いくらいで、縦に4本並べてみると、サイズ感、占有する空間がだいたいイメージできるだろう。電源は内蔵しておらず、標準で付属する230W仕様のACアダプターで駆動する。
ボディーのデザインでは、2020年7月に発売されたプロセレクションの写真高画質プリンタ「SC-PX1V」との統一感がポイントだ。
プロセレクションと共通のマットブラックのカラーリングや、シャープなフォルムを採用するとともに、縦置き用スタンド装着時の高さもSC-PX1Vと同じ185mmにそろえている。細かいところでは、PC上部の排熱穴はプリンターの用紙トレイを意識した格子形状としているのも見逃せない。
また、プロセレクションのシンボルである中央の水平ラインにLEDランプを実装することにより、電源状態を示すパワーランプとして機能する。このLEDは、プリンタの内部を照らすライトをイメージしたものだという。
プリンタのブランドとして、世界的なシェアをもつセイコーエプソンをグループ企業に持つエプソンダイレクトならではの取り組みだ。写真のプリントもフォトグラファーの重要な活動の1つだけに、プロセレクションシリーズを愛用しているフォトグラファーにとってはうれしいコラボレーションと言える。
シンプルながら、こだわりを感じるデザインは単体で見た時の印象も良い。プロセレクションユーザーでなくとも、PCの見た目も意識したいクリエイター、フォトグラファーも満足できる仕上がりだろう。
グラフィックスカード(ディスクリートGPU)の搭載は、写真編集や動画編集などのクリエイティブ用途では重要な要素だ。多くのアプリケーションが、NVIDIAのCUDAやOpen CLに対応しており、処理の高速化や機能拡張を利用できる。
例えば、写真管理/RAW現像の定番ソフトであるアドビの「Lightroom Classic CC」では、画像表示や調整結果の描画などをGPUで高速化でき、特に4K/5Kといった高解像度ディスプレイでの処理速度を向上できる。また、ニコン独自のRAW現像ソフト「Capture NX-D」などもNVIDIAのGPUを利用するとプレビューを高速化可能だ。
Endeavor SG100Eのグラフィックスカードは、BTOで4種類が用意されている。GeForce GTX 1650(グラフィックスメモリは4GB)の他、GeForce GT 1030(2GB)、Quadro P1000(4GB)、Quadro P620(2GB)と、個人向け/法人向けの選択肢をそれぞれ用意する。
特にフォトグラファーのクリエイティブ用途であれば、GeForce GTX 1650(4GB)が断然お勧めだ。グラフィックスメモリの容量は多い方が良いし、ビデオ編集ソフトの「Premiere Pro CC」も利用するならば、動画のレンダリングやエンコードを高速化できるハードウェアエンコーダ(NVENC)も内蔵するため、より優位に活用可能だ。
続いて、内部の仕組みを説明した上でベンチマークテストを行い、本機の実力を見ていく。
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2020年11月17日