マザーボードは、AMD B550チップセットを採用する。背面にType-CとType-A両方のUSB 3.2 Gen 2、4基のUSB 3.2 Gen 1(Type-A)を含めてUSBを8基備えており、前面も合わせると11基のUSBが標準で利用可能だ。
BTOではThunderbolt(40Gbps対応)の拡張ボードも追加することができるので、映像編集のプレビューやキャプチャ、あるいは外付け高速ストレージの接続などでThunderboltが必要な用途にもしっかり対応できる。
標準でマザーボード上にTPMモジュールを実装(TPM 2.0対応)しており、Windows標準のBitLockerなど、ハードウェア暗号鍵を利用した強固なセキュリティを実現できる。Windows 11の導入要件を満たしており、Windows 11リリース後の無償アップグレードにも対応する。
評価機は16コア32スレッドのRyzen 9 5950X、NVIDIAのGeForce RTX 3090、メモリは64GB、PCI Express 4.0 x4対応のSSD、Windows 10 Pro 64bitというシステムだ。基本のベンチマークテストについては、参考として、2019年に発売された他社製の旧世代ゲーミングノートPCのスコアも掲載している。
CPUのみで高負荷なCGレンダリングを行うCINEBENCH R23のCPUスコアは、なんと2万4723ptsだった。売れ筋のモバイルノートPCであれば最新モデルでも5000pts前後、ゲーミングノートPCの最速クラスでも12000ptsを少し超えるくらいなので、ほとんどの人は見たこともないようなスコアだろう。16コア32スレッドのRyzen 9 5950Xのパワーを、余すことなく発揮できていることが分かる。
実際のアプリを使ってシミュレーションするPCMark 10のスコアもご覧の通りだ。日常操作(Essentials)、オフィス作業(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)、いずれの項目も旧世代PCをぶっちぎっている。
3D描画性能のテストである3DMarkのスコアも、これまた異次元レベルだ。NVIDIA GeForce RTX 3090の威力を遺憾なく発揮できていることが確認できる。
実際のクリエイティブツールを使ったテストにも注目したい。Adobe Premiere Proでは、4K映像のプロジェクト書き出し(H.264エンコード)を行った。簡単な編集のみのシンプルなプロジェクトと、カラーグレーディングや動きのあるテロップ挿入も含めた凝ったプロジェクト、いずれも旧世代PCを圧倒した。後者は一般的なノートPCで行うのは現実的ではないレベルの内容だが、あっさりと終わってしまった。
DaVinch Resolve 17では、5つの4KクリップにプリセットのLUTを適用して出力する時間を計測している。主にGPUのパワーが顕著に発揮される内容だが、旧世代PCの4分の1以下の時間で終了した。
Lightroom ClassicのRAWデータ100枚(4240万画素)のJPEG現像出力は、旧世代PCの2.2倍、5分の2の時間で終了した。RAWデータ(4240万画素)の解像度をAIで4倍(2×2倍)にする「スーパー解像度」機能は旧世代PCの5倍近く速くなった。
これだけのメニーコア仕様となると、発熱や消費電力も相当なものになるのではないかと心配する向きもあるかもしれない。今回のシステム全体の消費電力を計測したところ、アイドル時で約80W、高負荷時は、CPUのみに最大負荷を10分間連続してかけるCINEBENCH R23で最大329W、CPUにもGPUにも高い負荷をかけるFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマーク(2560×1440ピクセル/最高品質/フルスクリーン)では最大602Wだった。
高負荷時の値はいずれもピーク時の最大値で、持続的にはこれよりも100Wほど低い電力で推移していることの方が多かった(CPU/GPUのブーストシステムによる正常な挙動)が、いずれにしてもメインストリームの範囲を逸脱しておらず、標準の1000W電源(構成によっては650Wも選択可能)で十分足りる電力であり、Ryzen 9 5950Xの電力効率の高さが伺いしれる結果だ。
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