触っていて気持ちいい――触感と使いやすさを追求したタッチマウス「M600」:ちょっと気になる入力デバイス(1/2 ページ)
ユーザーに身近なキーボードとマウスは、星の数ほど発売されている。その中から、気になる一品を360度チェックする本連載。今回はタッチセンサーを搭載したロジクールのマウス「M600」だ。
使いやすさを追求した進化
マウスの誕生から50年以上たっているが、今なお新製品は出続け、ポインティングデバイスとして年々進化している。昨今はセンサーの性能向上(解像度、トラッキング性能)、接続方式(USBレシーバなどのワイヤレス接続)などが進化のポイントとして挙げられる。このほか、ゲーミングマウスに代表されるように、ボタンを増やしたりマクロ機能を搭載したりして、多機能も追求する動きもある。
一方でボタンを減らし、シンプルさを目指すのも1つの方向性だ。アップルが2009年に発売したタッチセンサー搭載マウス「Magic Mouse」が有名だが、2011年もタッチセンサー搭載マウスの新製品がちらほらと見受けられた。
2011年8月に日本マイクロソフトが「TOUCH MOUSE」、「Explorer Touch mouse」を発表したほか、変わり種ではあるが、バッファローの「OPAir」もタッチセンサーを搭載する。ジェスチャーによる直感的な動作や、少ない動きで多くの操作が行える点で、タッチセンサーの導入は操作性や使いやすさを追求した進化といえるだろう。今回はマウスの老舗ロジクールが2012年2月に米国で発表したタッチセンサー搭載マウス「ロジクール タッチマウス M600」を取り上げる。
継ぎ目のないデザインが特徴
ロジクール タッチマウス M600は、2.4GHz帯無線で通信するワイヤレスマウスだ。本体表面にタッチセンサーを搭載しており、スクロールや進む/戻るといった操作をマウスで行える。センサーはレーザーセンサー“DarkField”を搭載しており、ガラス面でも使用できる。解像度は1000dpiで、対応OSはWindows 7のみとしているが、Windows XP/Vistaでも動作し、スクロールなどの操作もすべて問題なく行えた。
ボディ表面は継ぎ目のないデザインを採用しており、タッチ操作を認識する部分は上側半分となる。底面の上側がボタンとなっており、マウスに上から力を加えると、マウス全体が少し沈んでクリック音が鳴る。上側半分ならばどこでもクリックやダブルクリックが可能で、ストロークは浅いものの、確かなクリック感がある。
表面に凹凸はなく、曲線的なフォルムはアップルの「Magic Mouse」と似ている。本体サイズは64.3(幅)×111.3(奥行き)×29.2(高さ)ミリ。厚さは3センチ程度と薄いため、握ったままでも指を曲げやすくスクロール操作がしやすい。
ボディ表面を1本指で上下になぞるとスクロール、キーボードのCtrlキーを押しながら1本指で上下になぞるとズームの動作になる。マウスの左側をクリックすれば左クリック、マウスの右側をクリックすれば右クリック(ただし、両側に指を乗せた状態で右側をクリックしても左クリックになる)だ。マウス左側に指を乗せ、左になぞると“戻る”、右になぞると“進む”となる。
裏面には、電源スイッチと単三形乾電池2本を入れるスペースがある。2本分のスペースがあるが、乾電池1本でも動作する。バッテリー寿命は乾電池が2本の場合は最大で約6カ月、乾電池1本だと半分の約3カ月になる。重量は、乾電池2本時で112グラム、1本時は88グラム(実測値)だ。より長期間使いたいなら乾電池を2本に、軽さを求めるなら乾電池を1本にするというように使い分けるといいだろう。
バッテリーのそばにはUSBレシーバーの収納スペースを備える。レシーバーは14.4(幅)×18.7(奥行き)×6.1(高さ)ミリの小型サイズで、PCに接続しても7ミリほどしか出っ張らない。また、このUSBレシーバーは最大6台のUnifying互換デバイスを同じレシーバーに接続できる。Unifyingに対応するロジクール製のキーボードやテンキーならば、使用するUSBポートは1つで事足りる。
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