2014年下半期に異彩を放ったPCパーツたち:PC USERアワード(1/2 ページ)
チップセットではIntel 9シリーズが登場し、GPUでは、Maxwellが立ち上がった自作PCの世界。下半期で注目のPCパーツたちを紹介する(PC USER 20周年特別企画)。
PC USER 20周年特別企画、「PC USERアワード 2014年下半期」では、ITmedia PC USER編集部がジャンル別におすすめ製品を格付しながら紹介していく。今回のテーマは、自作PCユーザーが注目する「マザーボード」「グラフィックスカード」を取り上げる。対象は2014年下半期(7月〜12月)時点で販売されている現行モデルだ。
マザーボード
2014年下半期のおすすめ「マザーボード」――ITmedia PC USER編集部が選ぶ | |
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● GOLD | MAXIMUS VII FORMULA(ASUSTeK Computer) |
● SILVER | X99M Killer(ASRock) |
● BRONZE | GA-Z97X-SOC Force LN2(GIGABYTE) |
ゴールドを受賞した「MAXIMUS VII FORMULA」は、ASUSのゲーミング製品ブランド「R.O.G.」ラインアップで、Intel Z97 Expressチップセットを搭載したATXフォームファクタ準拠のモデルだ。
4基のメモリスロットを用意し独自のオーバークロックでDDR3-3300まで設定可能。拡張スロットは、PCI Express x16対応を3基(内2基はPCI Express 3.0に対応)、PCI Express x1対応を3基、PCI対応を1基をそれぞれ備える。ストレージなどの周辺機器接続用のインタフェースとしては、Serial ATA 6Gbpsが10基のほか、SATA Expressを2基、M.2を1基用意する。さらに、映像出力インタフェースには、DisplayPortとHDMIを搭載する。
グラフィックスカードが発する熱からマザーボードを保護する「ROG Armor」やUSBデバイスに安定した電力供給を行う「TrueVolt USB」、マザーボードの電力供給を安定させる「Extreme Engine Digi+ III」、水冷と空冷に対応した電源回路ヒートシンク「CrossChill Copper」を導入したほか、汎用キーボードにマクロ機能を割り当てる専用インタフェース「KeyBot」に対応した。
シルバーを受賞したASRockの「X99M Killer」は、“Haswell-E”世代のCPUに対応するLGA2011 v3とIntel X99 Expressチップセット、そして、DDR4対応メモリスロットを搭載するゲーミングマザーボードなのに、micro ATXフォームファクタ準拠するコンパクトモデルとして、多くの自作PCユーザーが注目した。
メモリスロットが4基(クアッドチャネルメモリバスには対応)で、PCI Express x16対応スロットが3基とATXフォームファクタ準拠のモデルより少ないが、ASRock独自の品質基準「Super Alloy」の適用など、安定動作に対する信頼性はATXフォームファクタモデルと同等だ。
ブロンズを受賞したGIGABYTEの「GA-Z97X-SOC Force LN2」は、液体窒素を使う冷却に特化したマザーボードとして、COMPUTEX TAIPE 2014で発表となり、下半期に日本でも出荷が始まった。
2014年は、“Devil's Canyon”こと、Core i7-4790Kを出荷したインテルをはじめとして、「オーバークロック」が主要なキーワードになった年でもあったが、その究極な手段として液体窒素冷却に注目が集まった。
GA-Z97X-SOC Force LN2では、液体窒素冷却による超低温状態でも安定して動作するべく、高速設定でもタイミングが合って動作し続けるために、メモリスロットを2基に減らしてしまった。また、CPUとメモリスロットを結ぶバスの高速動作を優先して、基板にCPUクーラーユニットを固定するために必要な4カ所のホールを廃止している。
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