> コラム 2003年5月23日 19時51分 更新

デジタル写真時代の表現者#001:もっちーの現場
 写真家の望月宏信氏は、デジタルカメラ系のBBSでは至るところで話題に上るネット有名人だ。生もっちーの仕事場に押し掛け、その素顔に迫ってみた。

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 クリエイティブな現場でデジタルソリューションを導入しているプロの職人を取材しレポートする新企画、「デジタル写真時代の表現者」。第一回目は写真家のもっちー、こと望月宏信氏をご紹介する。デジタルカメラ系のBBSでは至るところで話題に上るネット有名人だ。生もっちーの仕事場に押し掛け、その素顔に迫ってみた。

もっちーがデジタルを始めたきっかけ

 高校時代にインベーダーゲーム(タイトー)が流行した、というもっちーはテレビゲーム世代のはしりだ。モニタに向かってジョイスティックやボタンを動かすことに違和感を持たない世代に育った。

 1990年、アドビが初めてPhotoshopを出荷(=Ver.1.0)した年、もっちーはパソコンを始めた。90年は、年明けの株式市場でバブル崩壊が始まったとされる忌まわしき年である。もっちーは、来るべき不景気に備えて大枚をはたき、デジタル環境の設備投資をした。写真系の学校を卒業し、写真の仕事を始めて7年が経っていた。当時そろえたMacはIIfx、IIx、IIciなど。

「バブルがはじけて、撮影の仕事もご多分にもれず経費削減の傾向に向かったんですね。そこで考えたのが、うちから外注に出していた合成やレタッチの費用を圧縮すること。これを内製で出来ないか、と考えたわけです」。

 なぜデジタルを使っているか? という問いへの答えは、コスト削減によるものだということだった。それは“ケミカルの現像システムを使わなくていい”という言葉にも置き換えられる。4×5の引き伸ばし機や現像機の費用を考えれば、デジタルカメラのシステムは格段に安い、という計算になる。

「一枚のオリジナルプリントにこだわって芸術性を追及するほど大家ではないので。そうした時間的なゆとりも、いまはまだ持てませんし。だからデジタルを使っているんでしょうね」。

 表現の手段のひとつとしてデジタルを使用するもっちー。しかし、その「手段」だけがクローズアップされがちなのが、現在の写真業界の風潮になっている。仕事だからデジタルカメラやパソコンを覚える努力をしただけであり、素顔のもっちーは携帯電話でメールを打つことすら出来ない。「仕事以外のデジタル」は覚える気がないのだ。

もっちーのオフィスはディズニーランドにほど近い高層マンション。1999年に購入した。室内で引きの絵を撮りたいこともあるため、壁をぶち抜いている。駐車場に停めたクルマから機材を降ろして、エレベーターに載せて部屋までたどり着く間に段差が無いバリアフリーの物件を探した。成田空港、羽田空港へのアクセスがいい立地のため、海外撮影の多いもっちーには好条件


マクベスのカラーチャートを手持ちにしてもらった。これでホワイトバランスを合わせてください


もっちーが打ち合わせ時に愛用する小型ムービーカメラ。忘れっぽくても、こいつがしっかりメモをとってくれるのだ。単三電池で動くチープ感がたまらない。I-O DATA製


もっちーはドライブが大好き。いつでもクルマで移動する。写真はiPodをクルマのシガーライターソケットに差して使う愛用の装置。FM 電波でiPodの音を飛ばし、カーステレオで音楽を再生できる

[島津篤志(電塾会友), ITmedia]

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