> 特集 2003年5月26日 05:34 PM 更新

特集「Think」って何?
Thinkは細部に宿る〜ThinkPad G40の場合〜(2/3)


前のページ

 なお、本体に傾斜があると「携帯しにくいのではないか?」という疑問もあるだろう。これについては確かにそうである。しかし、もともと「ThinkPad G40」は3.5キロ超の大型ノートPC。携帯性能に至っては、それ以前の問題のほうが大きくなってしまう。デスクトップ代替として、さらに自宅内やオフィス内でちょっと移送する程度であれば、ノートPCの形状は必ずしも直方体である必要はない。それより使い勝手がよい製品のほうが、よっぽど便利と考えられるのだ。


筐体デザインは、いつもどおりの黒。携帯性能に欠けるとはいえ、筐体のつくりは極めて頑丈だ

 そのほか「ThinkPad G40」は、今までの「ThinkPad」が備えていた特長をそのまま引き継いでいる。堅牢な筐体は相変わらず健在であるし、全体的なデザイン・雰囲気もThinkPadそのもである。

TrackPointのキャップを改善、スウィング・ピボットで本体の回転もラクラク

 ThinkPadのポインティングデバイス「TrackPoint」にも改善が加えられている。IBMでは、2003年モデルから「TrackPoint」のキャップ形状が接触面積の広い「ソフト・ドーム・キャップ」に変更。さらに、従来のキャップ形状を含め、全3種類のキャップが標準添付されている。ユーザーは、自分の好きなキャップを装着できるようになっている。

 新しい「ソフト・ドーム・キャップ」の感触は、名前の通り“柔らかい”感じである。以前より少ない力でマウスポインタをコントロールできるように思われる。指と触れる面積が広いこと、キャップの先端に細かな突起が配されていること、これらが感触の違いの要因となっているのであろう。


新しく採用された「ソフト・ドーム・キャップ」。TrackPointの操作性も改善されている

 また「ThinkPad G40」には、「スウィング・ピボット」という機能が装備されている。本体底面を見ると半球状の突起物を発見できるが、これが「スウィング・ピボット」の正体。これは、本体をわずかな力で回転するためのものである。


本体底面にある半球状の突起が「スウィング・ピボット」

 「スウィング・ピボット」の使用方法は至って簡単であり、本体前面を少し持ち上げ(この時点で机に設置しているのは半球状の「スウィング・ピボット」のみとなる)、画面を向けたい方向に回転させるだけ。普段の使用において本体を回転させる必要はあまりないが、会議やプレゼンテーションなどを行う場合は便利な機能となるであろう。

さすがはPentium 4/3.0GHz、処理能力はこの上なし

 続いては、「ThinkPad G40 2388-5EJ」のパフォーマンスについて検証していこう。ここで簡単に「ThinkPad G40 2388-5EJ」のスペックを紹介しておくと、CPUはPentium 4/3.0GHz、メモリは256Mバイト(PC-2100 DDR SDRAM、最大1Gバイト)、HDDは40Gバイト(4200rpm / 9.5ミリ)、15型TFT液晶、CD-RW&DVDコンボドライブ搭載となっている。

 これらのスペックを見ても「ThinkPad G40 2388-5EJ」が高速であることはわかると思われるが、念のため「PCMark2002 Pro」によるベンチマークテストを行ってみた。

 CPU Score 6918という数字は、ノートPCでは見たことがないくらい高得点であるし、デスクトップPCでも、なかなか達成できない値である(最高速のPentium 4/3.0GHzを搭載しているのだから当然ではあるが……)。Memory Score 5083という値もかなりの好成績。HDD Score 470は、ノートPCとして一般的(もしくは少しいいかな?)という値である。

 このように、「ThinkPad G40 2388-5EJ」の処理能力は極めて優秀である。デスクトップ代替マシンとして、あらゆる処理を快適にこなせるマシンと考えて問題ないだろう。

 ただし、3Dゲームなど高度なグラフィックス性能を要求される場合には向いていない。「ThinkPad G40 2388-5EJ」に搭載されているグラフィックスは、チップセット内蔵の「Intel 82852GM Graphics Controller with Intel Extreme Graphics Driver」。ベンチマークソフト「3DMark 2001SE」の結果が(3D Score 1430)からもわかるように、グラフィック性能は普及モデルのノートPCと大差がないようだ。

 ちなみに、2003年5月中旬における「ThinkPad G40 2388-5EJ」の直販価格は27万9000円。これだけのパフォーマンスを備えた製品として考えれば、コストパフォーマンスも万全といえる。Pentium 4/2.40GHz搭載の「ThinkPad G40 2388-3EJ」であれば、16万9000円で購入することも可能だ。

[相澤裕介, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/3 | 次のページ


モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!