> レビュー 2003年11月20日 05:55 PM 更新

「赤」と「高画質」、「高速印刷」で勝負――キヤノン PIXUS 990i(3/3)


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 普通紙の出力スピードも検証したが、A4モノクロ文書が1枚あたり約17秒。これは写真出力に重点を置いた機種としては妥当なスピードだ。一方、カラービジネス文書や地図サイトの普通紙出力は1枚あたり約23〜27秒と速い。写真も文書も快適なスピードで印刷できるのはよい。

デジカメ写真
   きれいモード約49秒
普通紙出力
   モノクロ文書約17秒
   カラービジネス文書約23秒
   カラー地図サイト約27秒
 このように、写真出力も普通紙出力も、画質とスピードのバランスがよく基本性能はハイレベルである。

使い勝手にはもう一工夫がほしい

 990iにはフォトペーパーカセットが標準装備されている。このカセットを使うことで普通紙と小サイズの写真用紙を同時にセットできるのだが、用紙の切り替えは手動で、プリンタドライバから切り替えられないのは非常に残念だ。せっかく追加された機能なので、使い勝手のさらなる改良を期待したい。


フォトペーパーカセットを装着すると、普通紙と写真用紙を同時にセットできる。ただし給紙の切り替えはダイアルを回して手動で切り替えなければならない

 990iは、オプションで自動両面印刷ユニットと大容量ペーパーフィードカセットにも対応している。自動両面印刷ユニットは価格が5000円と比較的手頃であり、コンパクトなので装着してもあまりでっぱりは気にならない。WebサイトやPDFの印刷で紙を節約したい人や、年賀状を両面印刷したい人におすすめだ。対応ソフトを使えば宛名面と通信面の自動両面印刷も可能で、年賀状の季節に活躍するだろう。

 動作音は、普通紙の文書出力時で給紙音が最高61.5デジベル、プリント時は45.5〜53.3デシベルと耳障りな音もせず、静かだ。サイレントモードもあるが、標準設定でも十分静かである。

 990iは画質とスピードのバランスがよく、付属ソフトの機能も充実しているなど、基本性能は文句なしのハイレベルだ。ただし、ペーパーハンドリングを強化したため、コンパクトサイズが魅力だった前モデルに比べると、だいぶ大きくなってしまった。これは少々残念なところだ。

 実売価格は4万円台前半。この価格なら各社ともに自動両面印刷ユニットを標準装備してほしいとも思う。しかし実際のところ、画質とスピードのバランスがよく、自動両面印刷ユニットにも対応しているという機種は少ない。高画質写真出力と自動両面印刷の両方を求めるわがままなユーザーにおすすめの製品だ。

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[田中裕子, ITmedia ]

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