> レビュー 2003年12月18日 02:06 PM 更新

内蔵HDDレベルの高速な1394b対応外付けHDD――バッファロー HD-H160IBU2(3/3)


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 次に、Sandra Standard 2003(Ver 0.989)でも測定してみた。


Sandra2003によるベンチマーク結果。「BR」はバッファーリード、「SR」はシーケンシャルリード、「RR」はランダムリード、「BW」はバッファーライト、「SW」はシーケンシャルライト、「RW」はランダムライト、「AA」は平均アクセス時間。単位はいずれもMバイト/秒だが、平均アクセス時間のみミリ秒

 個々の数値は違うものの、全体としてはFDBENCHでの結果と同様の傾向を示している。ただし、オンボードのIDE接続は、FDBENCHの場合に比べてさらに突出して速いことが目立つ。もっとも、IEEE1394bの数値もかなり健闘しているのだが。

 IEEE1394aとIEEE1394bとの比較では、読み込み時は60%以上も1394bが高速であり、書き込み時にも20〜30%高速である。PC側のIEEE1394aインタフェースカード2種類ともに同様の傾向なので、これはHDD側のブリッジチップの性能が反映されているものと考えられる。

 また、USB 2.0での接続では、全体的にIEEE1394a/bよりも遅い。さらに、オンボードのUSB 2.0インタフェースを使った場合の方がUSB 2.0カードを使用した時よりも性能がよい(特に読み込み時)。この原因は、おそらく使用したNEC製のUSB 2.0チップが古いタイプであるからだと想像されるが、真偽のほどは不明である。いずれにせよ、USB 2.0接続の場合は“ただUSB 2.0でありさえすればよい”というわけでもなさそうだ。

大容量データを頻繁に移動する人に

 HD-H160IBU2とIEEE1394bインタフェースの組み合わせは、規格の値である“IEEE1394aの倍”まではいかないものの、はっきりと体感できるほどの違いがある。

 もちろん、絶対的なパフォーマンスで言えばHDDを内蔵してしまった方が速いことは確かだし、当然ベアドライブの方が値段も安い。しかし、DVDやDVをソースとした動画系のデータを扱うことが珍しくなくなった昨今では、100Gバイト単位でデータを移動できる外付けストレージは、持っていればかなり便利である。

 試用していて一つだけ気になったのは、背面にある冷却ファンの音である。ケースの幅に合わせた小径のファンなので音が大きくなるのはある程度仕方がないとはいえ、自宅で深夜などに使用していると、PCの音よりもそちらの方が気になった。オフィスではあまり気にならないだろうが、自宅で静音タイプのPCを使っている人は注意した方がよいだろう。

 ファン音を除けば、このHDDを選ぶポイントは、IEEE1394bというインタフェースにかかるコストをどこまで容認できるか、だ。現状ではマザーボードやチップセットにIEEE1394bインタフェースを搭載しているケースはほとんどないので、HD-HIBU2を導入しようとすると、必然的に1万円弱のIEEE1394bインタフェースカードのコストもかかることになる。

 また、HDD自体の価格も、同社のIEEE1394a+USB 1.1/2.0対応の160Gバイトドライブ「DIU2-B160G」が実売価格で2万5000円前後なのに対して、同じ160GバイトのHD-H160IBU2が3万円台半ばとかなりの差がある。

 最終的には、予算なども踏まえつつ、高速なIEEE1394b対応のHD-HIBU2シリーズにするか、あるいはそこそこのスピードのDIU2-Bシリーズにするかを決めることになるだろう。

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▼ IEEE1394b&USB 2.0対応の160Gバイト外付けHDD:HD-H160IBU2

[河野寿, ITmedia ]

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