ニュース
» 2018年05月09日 12時00分 公開

安井建築設計事務所が提案するIoT×BIMの建築マネジメントシステム (1/2)

サントリーホールの設計や市立吹田サッカースタジアムのCM(コンストラクション・マネジメント)を手掛けたことで知られる安井建築設計事務所は、IoT環境センサーとBIMデータを組み合わせたクラウドタイプの建築マネジメントシステムの提供を開始した。3次元形状データに加え、省エネや室内環境の環境機能も表示される。

[石原忍,BUILT]

 安井建築設計事務所は2018年4月25日、IoT環境センサーとBIM(Building Information Modeling)を連携させた建築マネジメントシステム「BuildCAN(ビルキャン)」のサービス提供を開始した。

 BuildCANは、「Building+Cloud+Architecture by Network」の略。BIMモデルを活用した従来の施設維持管理システム「建築情報マネジメントシステム」に、空間の快適性とエネルギー低減、建築データの蓄積・管理の各機能を付加したビルの一元管理システム。Autodesk社の「Forge」を利用することで、BIMデータとIoT環境センサー情報を可視化し、CO2濃度や不快指数でオフィスの快適具合や省エネルギー状況を一目で確認することができる。

IoT環境センサーとBIMを組み合わせたFMクラウドサービス

 実際の利用は、ビル管理担当者が、日常点検や修繕報告をタブレット上からクラウド上にアップロードすると、暗号化通信でBuildCANサーバにデータが上がる。集積したデータは、施設管理とセンサー情報のデータベースに保管され、ビル管理会社の確認やビルオーナーの電子報告書作成に役立てることができる。BIMが有する3次元形状情報と、清掃、修繕・改修、保守点検などのビルメンテナンスに関わる履歴情報を整理してデータベースで残せるため、効率的なビルのファシリティマネジメント(FM)が実現する。

BuildCAN システム全体のイメージ 出典:安井建築設計事務所(クリックで拡大)

 主な機能としては、基本機能で、建物属性情報DB(BIM)、施設管理情報DB(FM)、顧客管理、図面・文書管理/3Dモデル閲覧、朱書き(コメント)など。環境機能では、IoT環境センサー情報DB、3Dモデル上でのIoT環境センサーリアルタイム表示、日・週・月・年ごとのグラフ表示、自然通風換気アドバイザー機能がある。

 環境機能のIoT環境センサーにより、照度・温湿度・CO2濃度・消費電力の監視と分析ができる他、面積・気積・仕上材料・各種機器情報といった建築情報、完成図や連絡網などの施設情報も合わせたビルのトータルマネジメントが実現する。

「3Dビューアー」画面 Webブラウザ上でのBIMモデル閲覧・属性表示 出典:安井建築設計事務所(クリックで拡大)
「環境センサー」画面 オフィス快適域状況表示 出典:安井建築設計事務所(クリックで拡大)

 さらに、共同研究している熊本大学との協力で、中長期修繕計画やAIによるビッグデータ解析なども想定。システムを開発した応用技術とは運用パートナーとして、開発・運用のフィードバックを行っていく。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.