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» 2018年06月19日 06時00分 公開

積水ハウスが開発した「会話する施工ロボット」と「アシストスーツ」の実機デモ (1/3)

積水ハウスは、住宅施工現場での作業負荷軽減を目的に、「天井石こうボード施工ロボット」をテムザックと、「上向き作業用アシストスーツ」をダイドーと、それぞれ共同開発した。ロボットは、ゼネコンなどで導入されている産業用ロボットと異なり、AIを搭載し、互いに通信でコミュニケーションを取りながら施工する珍しいタイプ。アシストスーツは、作業者の腕をサポートし、長時間の辛い上向き作業を楽にする。

[石原忍,BUILT]

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 積水ハウスは2018年6月13日、開発中の「天井石こうボード施工ロボット」と「上向き作業用アシストスーツ」の実機デモンストレーションを茨城県古河市の同社教育訓練センター東日本校で行った。

BIMをベースにした2体のロボット、最大7割の作業軽減

 天井石こうボード施工ロボットは、「Carry」と「Shot」の2体。Carryは天井石こうボードの位置決定とボードの運搬を担当。Shotは、Carryと通信を交わして位置合わせと、ビス打ちをメインに行う。

 通常、石こうボードの施工は、人の手であれば、1×2m(メートル)のボードで50カ所ビスを打つ必要がある。リビング天井などの場合は、1枚17kg(キロ)のボードを支えつつ、不安定な脚立の上で2日間ずっと上向きの反復作業が続くため、作業員の大きな負担となっていた。

 この課題解決のため、積水ハウスと、サービスロボットの開発で実績のあるテムザックは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)をベースにしたロボットシステムを開発した。

左がビス打ちを担当するShot、右がボードを運搬するCarry

 ロボットの動作手順は、作業者はまず、積水ハウスが開発したCADシステムや建物・部材情報を保有する「邸情報データベース」と連動したタブレットで、施工場所をタップする。次に、Carryに搭載されたカメラで天井の下地を撮影して寸法を測り、サイズに合うように石こうボードを切断して、ビスを打つ箇所のマーク付けをする。加工したボードをCarryに載せれば、後は両機が自動的に位置合わせと天井への固定を行う。

左からタブレット上の施工場所を指示する画面、Carryのカメラで撮影した下地の画像に寸法が自動表示される
左から石こうボードのマーク付け、Carryへのボード搭載

 ビス打ちは、Carryが仮固定しながら後退し、Shotはマークされた位置にビス打ちを繰り返す。両機は互いにWi-Fiで通信し合って、互いの位置や施工場所を把握し、接近しすぎると自動で離れたり、搭載しているボードが当たりそうになる範囲だと避ける動きをみせる。作業は人との連携が不可欠なため、危険性があるときや次の工程に移る際には、機械音声で知らせる。第3者からみると、CarryとShotが会話しながら作業しているように映る。

ボードの位置合わせ、Shotのカメラでセンシングを行う
Carryは後退しつつ仮止めを行い、Shotは連続してビス打ちを行う
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