東京メトロの太陽光発電導入計画、東西線5駅に順次導入:蓄電・発電機器
オフィスビルや公共施設の屋根に、太陽光発電システムを導入する例が増えてきている。家庭に比べて接地面積を広く取れ、より多くの太陽光パネルを設置できるからだろう。その結果、かなりの発電量も期待できるということだ。東京メトロは数少ない地上駅に太陽光発電システムを導入していく計画だ。
東京メトロは、同社の地上駅に太陽光発電システムを導入していく計画を明らかにした。すでに千代田線北綾瀬駅と東西線南行徳駅には設置済みで、発電容量はそれぞれ20kWと40kWだという。3駅目となったのが東西線妙典駅。2012年7月に設置工事が完了する予定(図1)。
同社は妙典駅に設置中の太陽光発電システムの発電能力を280kWと見込んでいる。先に導入した2駅と比べると。けた違いの発電容量だ。
その理由として同社は妙典駅の規模を挙げている。妙典駅は2面のホームを有し、それぞれのホームの両脇に合計4線の線路が走っている(図2)。同社の駅の中でも、単一の路線が走る駅としては規模が大きい。そのため、ホーム上の屋根が広く、より多くの太陽光パネルを設置できるのだ。
規模が大きいせいか期待も大きい、同社は妙典駅の太陽光発電システムが稼働し始めたら、年間発電量はおよそ257,000kWhに上ると見込んでいる。晴天時の昼間は、駅のエスカレーター、エレベーター、照明、空調、信号、通信機器などを太陽光発電システムによる電力だけで動かす予定だ。
ちなみに、東京メトロが初めて太陽光発電システムを導入した北綾瀬駅の年間発電量はおよそ19,000kWh。2番目に設置した南行徳駅の年間発電量はおよそ35,900kWh。
東西線の地上駅は、西葛西駅〜原木中山駅の7駅。まだ太陽光発電システムを設置していない西葛西駅、葛西駅、浦安駅、行徳駅、原木中山駅にも順次設置していく予定だ。
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