関東地方のマンションを対象、「一括受電」で各戸の電気料金が安くなる:電力供給サービス
総戸数70戸以上のマンションを対象とする。J:COMブランドの放送・通信サービスと組み合わせたプランもある。
ジュピターテレコムは、2013年4月18日から電力料金を節約可能なマンション向けの一括受電サービス「J:COM電力」の提供を開始した。関東地方1都5県のうち、J:COMのサービスエリア内が対象。1棟当たり70戸以上の規模の建物と契約する。
同社が提供するケーブルテレビや高速インターネット接続などの放送・通信サービスと組み合わせた契約がJ:COM電力の特徴であり、一括受電による電気料金の削減率がより高くなるという。
一括受電サービスとは、大多数の家庭が結んでいる従量電灯契約*1)と、業務用の高圧契約の料金体系の差、電力単価の差を利用した電力料金割引サービスだ。マンション管理組合での議決後、東京電力との契約をマンション内の全戸が解除し、住友商事グループの国内電力事業会社であるサミットエナジーとマンション単位で一括契約を結ぶことでサービスを受けることができる(図1)。
*1) J:COM電力では東京電力の時間帯別料金体系(例えばナイト8など)には対応していないため、時間帯別料金体系による電気料金削減はできない。
サミットエナジーからは高圧の電力が送られてくるものの、各世帯側では従来通り低圧の電力を利用する。なお、J:COM電力では、初期工事費用が掛からないため、マンション居住者や管理組合の負担は少ない。
業務用の高圧契約は基本料金が比較的高額だ。このため、戸数が多いマンションの方が一括受電サービスのメリットを受けやすい。J:COM電力の料金プランは1種類であり、マンション占有部、マンション共有部のいずれの電力料金も削減可能だが、戸数などによって実際にどの程度下がるかが変わってくるという。
同社は2012年12月から、杉並区を対象に小規模な一括受電サービスを先行開始していた。サービス開始時点では、総戸数50戸のマンションで、電気料金が7%削減できるとしていた。
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