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風力発電で380MWを作り出すJ-POWER、全国で19カ所目が北海道に完成:自然エネルギー
電力会社に匹敵する規模の発電事業を展開するJ-POWER(電源開発)が国内で19カ所目の風力発電所を運転開始した。北海道の南部に28MW(メガワット)の発電設備を新たに建設して、19カ所の合計で380MWの電力を供給できる体制になった。
電力の卸売事業を専門にするJ-POWER(電源開発)は水力・火力・地熱で全国に66カ所の発電所を運営して、合計1700万kWの発電能力を保有している。最近は風力発電を中心に再生可能エネルギーの発電設備も急ピッチで拡大中だ。3月31日には19カ所目の風力発電所として「上ノ国(かみのくに)ウインドファーム」を北海道の上ノ国町で運転開始した(図1)。
上ノ国町は人口5700人の日本海に面した町で、15世紀に北海道南部の日本海側を「上ノ国」、太平洋側を「下ノ国」と呼んだことから由来する。今なお当時の遺跡が数多く残ることで知られている。海から強い風が吹きつける自然環境を利用して、新たに大規模な風力発電所が建設された。
1基で2.3MW(メガワット)の大型風車12基の構成で合計出力は28MWを発揮する。北海道では「宗谷岬ウインドファーム」の57MWに次いで2番目の規模になる。年間の発電量は7300万kWhを見込み、一般家庭で2万世帯分の電力使用量に相当する。上ノ国町の総世帯数(2700世帯)の7倍以上である。
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