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欧州初の「100%電気トラック」が公道を走行、BMWが施設間輸送で配備:電気自動車
BMWグループと物流企業のSCHERMは2015年7月6日(現地時間)、100%電気で駆動する「電気トラック」を商用サービスとして正式に配備したことを発表した。
40トン規模の100%電気トラックを、商用サービスとして配備し公道を走らせることは、欧州では初の取り組みとなるという。
電気トラックは、オランダのTERBERG製で、2015年7月6日に試験走行を完了し、同年7月7日から通常運用に入ったという。SCHERMグループの物流センターとミュンヘンのBMWグループの工場との間で1日8回の運行を行い、ショックアブソーバーや、スプリング、ステアリングシステムなどの車両部品を輸送するという(図1)。
電気トラックは、BMWグループとSCHERMグループにより100%再生可能エネルギー源からの電力で充電を行う。完全にCO2フリーであり、排気ガスによる微粒子による汚染や騒音問題などを抑えることができる。ディーゼルエンジンのトラックに比べて、年間のCO2排出量を11.8トン抑えられるとしている。バッテリーの充電には3〜4時間の時間が必要で、フル充電した場合、車両は最大100キロメートルの移動が可能だ。現在の運行状況の場合であれば、理論的には追加の再充電の必要なく1日の業務を遂行できるという。
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