ホンダは持ち運び可能なハンディタイプの蓄電機「LiB-AID(リベイド)E500」を開発し、全国のホンダ・カーズで販売を開始した。価格は税込み7万9920円〜8万6400円で、年間の販売計画台数は3000台としている。
リベイドE500は、1965年に発売した同社初の発電機「E300」のデザインをモチーフとしている。容量377Whのリチウムイオン電池を搭載し、最大出力は500W。家庭用コンセント、もしくは車のアクセサリーソケットから充電できる。
PCなどの精密機器やマイコン搭載の電気製品など、電気の質の影響を受けやすい製品にも安心して使用できるという。一般的な蓄電池は直流電圧(DC)だけでしか出力できない場合が多いが、ホンダが発電機開発で培ってきた独自開発の正弦波インバーターを搭載することで交流(AC)100Vの出力電圧で電力供給を行えるようにした。
家庭用コンセント、もしくは車のアクセサリーソケットによる充電時間は約6時間。300Wで約1時間、500Wで約35分間の電力供給が行える。主な家電製品の使用可能時間の目安は、白熱電球(消費電力100W)であれば約3時間、液晶テレビ(同69W)は5時間、ラジオが(同12W)約14時間、スマートフォンであれば約20回、ノートPCは4回程度の充電が可能としている
この他、1台のリベイドE500では出力が足りず、使用することができない電気製品でも同製品を2台、もしくは同製品とホンダの発電機を並列接続することで、より消費電力の大きな電気製品を使うことができる。
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