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風力・水力発電に対応する三相パワコン、山洋電気が開発:蓄電・発電機器
山洋電気は、風力・水力発電に対応する出力9.9kWの三相パワーコンディショナーを開発。2017年10月23日から販売する。
山洋電気は、風力発電および水力発電に対応する出力9.9kWのパワーコンディショナー「SANUPS W73A」を開発し、2017年10月23日から発売すると発表した。発電に最適な条件を、風車や水車に合わせて正確に設定できる風力・水力発電用の三相パワーコンディショナーは国内初(同社)という。価格はオープン。
新製品は風車や水車が効率よく発電できるように、システムに合わせて直流入力電圧−電力の特性を自由に設定できる。変換効率は93%(定格出力時,力率1.0設定の場合)。防水・防じん性能は、IP65の保護等級に対応する。塩害地域での使用を想定し、塩水噴霧試験により機能・性能に影響がないことも確認しており、海岸線から500m以上離れた地域に設置可能だ。
この他、力率変更機能を搭載し、出力力率を0.8〜1.0の範囲において、0.01単位で設定することができる。この力率の変更により、容易に電圧の上昇を抑制することが可能としている。無償で1年間の機器保証も提供し、有償で10年間の延長にも対応する。
オプション機能として、インターネット回線を通じて風力・水力発電システムの状態を遠隔監視できるサービスも提供する。さらにクラウドサービス「SANUPS NET」を利用すれば、手持ちのモバイルPC、スマートフォンなどから発電量の確認や計測データをダウンロードすることも可能だ。
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