箱根湯本の老舗ホテルが考える、顧客満足のためのデータとAI活用「Oracle CloudWorld Tokyo 2017」レポート(1/2 ページ)

IT活用で挑む顧客満足向上施策とはどのようなものか。創業60年を超える老舗ホテルの取り組みに学ぶ。

2017年12月22日 05時00分 公開
[冨永裕子]

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 日本オラクルは2017年12月7日、最新のクラウドサービスを紹介するイベント「Oracle CloudWorld Tokyo 2017」を開催した。本稿ではこの中から、「老舗ホテルとオラクルコンサルが語る!CS向上にむけたデータ活用」と題したパネルディスカッションの内容を紹介しつつ、リアルの接客業における機械学習やチャットbotの活用の方向性を探る。

 パネルディスカッションのゲストに招かれたのは、神奈川県箱根町のホテルおかだ取締役営業部長、原 洋平氏。元ITエンジニアという経歴を持つ原氏は、ITを活用してCS(顧客満足)向上に取り組んでいる。司会は日本オラクルSaaSコンサルティング事業本部の多賀直太氏が務めた。また日本オラクルのクラウド・テクノロジーコンサルティング事業本部に所属する石川 雄一朗氏と同SaaSコンサルティング事業本部の熊澤直哉氏が参加した。

Oracle Service Cloud導入でどのページからもFAQ参照が可能に

 ホテルおかだ取締役営業部長の原 洋平氏

 ホテルおかだは1953年創業。従業員数は約130人で客室は122室、収容人数は667人で、年間宿泊者数は約12万人に上る。同ホテルは従来、団体客の利用が大多数を占めていたが、訪日インバウンド需要の増大などもあって、ここ数年は個人客が増えている。それに伴い、問い合わせも増えて内容も多岐にわたるようになった。自社のWebサイトには100件程度のFAQ(よくある質問)集を用意していたが、それでも十分ではなかったという。

 そこで、Webサイトのリニューアルを機にFAQの在り方を大きく変えた。これまでのようにFAQを特定のページに集約するのをやめ、トップページのナビゲーションタブにある「客室」「温泉」「料理」「宴会」などのカテゴリーごとにプッシュ形式でFAQを表示するようにしたのだ。

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