「PCを世界中に広め、人々の人生を変えてきました。PC、クラウド、AIなどの技術が多様化した半世紀の間、その先端を走り続けました」――2025年に創業50周年を迎えたMicrosoft Corporation(以下、Microsoft)の歩みをこう振り返るのは、日本マイクロソフトの津坂美樹氏(代表取締役 社長)だ。2025年2月に開催されたイベント「Copilot+ PC Day」に登壇した同氏は「次の半世紀もリーディングカンパニーとして歩み続けます」と強調する。
Microsoftが注力する技術の一つがAIだ。同社のサティア・ナデラCEOは「全てのプロダクトにAIを搭載する」と意気込み、ビジネスとAIをつなぐUI(ユーザーインタフェース)としてAIアシスタント「Microsoft Copilot」を2023年にリリース。AIを手軽に使える「AI PC」のニーズの高まりを受けてWindows PCの新しいクラス「Copilot+ PC」を2024年にデザインするなど、MicrosoftはAIのビジネス活用を後押ししている。
Copilot+ PC Dayに登壇した日本マイクロソフトの岡嵜禎氏は「クラウド、アプリケーション、OS、プロセッサなどを総動員して“最適なAI体験”を実現します」と強調する。Copilot+ PCでビジネスはどう変わるのだろうか。
「Copilot+ PCは、歴代Windows PCの中でも特にインテリジェントなPCです。クラウドAIとローカルAIを組み合わせることで驚異的なパフォーマンスを実現しました。Copilot+ PC独自の機能でユニークなAI体験ができます。PCメーカーが多様なモデルを提供しているので選択肢も豊富です」――こうアピールするのは、Microsoftのゲイブ・グラブニング氏だ。
Copilot+ PCは、AI PCの中でも特にハイスペックなモデルを指す。PCメーカー各社が対象機種を発売していて、40TOPS(1秒当たり40兆回のオペレーション)以上の性能を持つAI処理専用プロセッサ「NPU」を内蔵。NPUに特化した小規模言語モデル「Phi Silica」を搭載しており、AIのローカル処理を支える仕組みだ。
グラブニング氏は「AI時代のPCを作る上で新しいアーキテクチャが必要だったので、プロセッサから再考しました」として、AMD、Intel、QualcommがNPUを開発、提供していると説明。Phi SilicaをはじめとするAIモデルやNPUを多様なアプリケーションに開放することで、Copilot+ PCが新しいAIプラットフォームになるという展望だ。
AI処理をNPUが担うことでCPUの負担が減り、バッテリー持ちが良くなる点はビジネスパーソンにとって魅力的だろう。Copilot+ PCはMicrosoftが定める高度なセキュリティ要件「Secured-Core PC」を満たしているので、業務で機密情報などを扱う場合も安心だ。AIをローカル処理することで、入力した情報が外部に送信されないというメリットもある。
「PCメーカー各社の素晴らしいデバイスにワクワクしています。Copilot+ PCに触って、AI機能を体験してみてください」(グラブニング氏)
Copilot+ PCのAI機能を使いこなしているのが、日本マイクロソフトの西脇資哲氏だ。「PowerPoint」を使った資料作成や講演準備などにMicrosoft Copilotを活用しているといい、幾つかの機能をデモンストレーションしながら業務がどう変わるかを解説する。
日本マイクロソフトの西脇資哲氏(業務執行役員 エバンジェリスト)。Copilot+ PCの「ペイント」に搭載された画像生成機能「Cocreator」(コクリエイター)を使って猫のイラストを生成している様子西脇氏が絶賛する機能の一つが「ライブキャプション」だ。Web会議や動画コンテンツの字幕を生成する機能で、ローカル処理しているのでリアルタイムで字幕を表示できる。40以上の言語に対応していて、Microsoftの国際色豊かな会議では欠かせない機能だという。音量ゼロでも字幕を生成できるので、移動中など音声を出せない状況でWeb会議の内容を把握するのにも役立つ。Web会議で使うWebカメラの映像処理にもNPUが使われている。
Copilot+ PC独自の機能として期待が集まるのが「リコール」だ。PCで行ったほぼ全ての操作を5秒置きにスクリーンショットとして記録し、AIで検索できるようにする。AIに「黄色い傘の写真が載っていたスライドってどれだっけ?」と聞けば該当ファイルを見つけてくれるので、業務を効率化できると西脇氏は話す。パスワードなどの機微な情報や記録したくないアプリケーションを記録対象外に設定可能だ。
2025年2月時点でCopilot+ PCを発表しているPCメーカーは9社ある。各社はCopilot+ PC Dayで新製品をアピールした上で、「多様なラインアップから自社に適したPCを選んでほしい」と口をそろえる。本記事では、PCメーカーのイチ推しモデルを各社の熱量そのままに総ざらいする。
※各社が作成した紹介文を五十音順で掲載しています。
ASUSはAI技術を積極的に活用し、業務、ゲーミング、クリエイティブ領域にわたる製品展開を加速しています。法人向けPC「ExpertBook P5(P5405)」は、最新のインテル Core Ultraプロセッサーを搭載し、軽量で高いセキュリティ性能、そして長時間駆動バッテリーを備えた高性能モデルです。またASUS独自のアプリケーション「AI ExpertMeet」を搭載し、リアルタイム翻訳字幕、議事録作成機能、画面透かし機能、オンライン名刺などの機能を備えています。ローカルでも使用でき、生産性を飛躍的に向上させます。ビジネスユーザーに適したAI PCとして、高い作業効率とスマートな体験を提供します。
サードウェーブは、パソコン専門店「ドスパラ」を全国に展開し、高性能PCブランド「GALLERIA」や「raytrek」、ビジネス向けPCブランド「THIRDWAVE」を企画・製造しています。
「THIRDWAVE F-14LN5LA-B 法人モデル」は、次世代のAI体験を実現するために設計されたIntel コアUltra プロセッサー(シリーズ2)を搭載。Copilot+ PCとしての高い性能を備えています。さらに、14インチ・950グラムの軽量ボディーは、米国国防総省のMILスタンダード810Hに準拠した耐久性を誇ります。また、長時間駆動のバッテリーを搭載し、外出先でも安心して使用できます。
16インチモデルも用意しており、最新NPUを搭載したCopilot+ PCを計4機種リリース。当社はこれからも、ビジネスシーンで快適に動作するハードウェアを提供し続けてまいります。
DynabookのCopilot+ PC「dynabook X94 CHANGER」は、法人向け14.0型プレミアムモバイルノートPCの最新モデルで、2025年1月23日に発表され、4月中旬に発売予定です。インテル Core Ultraプロセッサー(シリーズ2)を搭載し、セルフ交換バッテリーにより、バッテリーの消耗や不具合が発生しても簡単に交換できます。これにより、修理センターへPCを送る必要がなく、安全にAIワークロードを続けられます。さらに、Dynabook独自の4つのアプリケーション(AIチャット機能「dynabook AI アシスタント」、バッテリー消費を最適化する「AIパワーオプティマイズ」、のぞき見警告の「AIプライバシーアシスト」、ハンドサインで操作可能な「AIハンドコントロール」)により、購入後すぐにCopilot+ PCの実用性を実感していただけます。
当社の法人向けノートPCのラインアップで最も軽量・薄型のモデル「Dell Pro 13 Premium」を紹介します。筐体の90%に再生マグネシウムを利用しており、1.07キロの軽さでありながらMIL-STD-810Hをクリアする耐久性を兼ね備えています。外観の特長として、キーのすきまが少ない「ゼロラティスキーボード」を採用しています。キートップが広く、快適な入力体験を提供します。タッチパッドにはMicrosoft TeamsやZoom会議に参加すると操作ボタンが光り、マイクやカメラのON/OFFをワンタッチで操作できる「コラボレーションタッチパッド」を搭載できます。内部の構造にもこだわっており、冷却ファンを2つ搭載するため負荷が高い状況でも静かに動作可能です。また、ネジでポートを固定する革新的な「モジュラーUSB Type-C」を搭載しており、サービス交換が容易になるばかりでなく廃棄物の最小化にも貢献します。
・AIに対する貴社の期待感や活用の姿勢
NECは、AIの導入がデータ分析やシステムオートメーション業務などの効率化に寄与し、お客さまの業務環境を改善することを期待しています。またPCへのAIの導入を基に、NECは継続的なサービス改善とお客さまのニーズに応える柔軟なソリューション提供を目指していきます。
・推したいPCやサービスの特長
VersaPro タイプVZは、NECオリジナルのスケジュールAIおよび行動予測AIと、これらを利用したバッテリーマネジメント機能を搭載し、バッテリーを賢く設定管理します。またAMD Ryzen AI 7 PRO プロセッサを搭載しているため、Copilot+ PC準拠の各機能など高速なAI処理が可能です。
・PCの利用シーン、サービスで解決できる課題など
スケジュールAIおよび行動予測AIにより、バッテリー駆動時間と寿命をさらに延ばし、これまで以上にPCを効率的に運用できるようになりました。またビジネスユーザーの使いやすさを追求し、豊富なインタフェースを搭載しています。HDMIに加え、USBポートにはType-AとType-Cを2つずつ装備することで複数の周辺機器を接続できる拡張性を保持するなど、ビジネス用途を考慮した設計を施しました。
SurfaceのCopilot+ PCは、AI処理に最適化されたNPUを搭載し、従来のPCでは実現できなかったAI活用を可能にします。作業効率の良い3:2のアスペクト比のディスプレイでExcel作業も快適に。また、オンライン会議では高性能なカメラやマイクが会議に集中できる環境を提供します。特に優れたマイクは、音声を聞き取ってAIが作成する会議の議事録やリアルタイム翻訳機能の精度を高めます。さらにバッテリー駆動時間が長く、外出先でも一日安心して仕事ができる点も魅力です。
SurfaceのCopilot+ PCの導入を検討している企業や組織向けに貸し出しサービスを提供していますのでぜひご利用ください。
今回「Copilot+ PC Day」にてマウスコンピューターはビジネス向けPC「MousePro G4-I7U01BK-E」を展示しました。本モデルはAI処理に特化したNPUを備える「インテル Core Ultra 7 プロセッサー」を搭載した、本体重量約964グラムの軽量なモバイルPCです。
NPUを使うことで消費電力を抑えることが可能になり、コミュニケーションツールで使うカメラのAI補正では約7.4ワットを削減することでバッテリーの実動作時間を延ばす効果が期待できます。
今後予定しているCopilot+ PCの対応も含めて、AI対応PCは利便性・生産性を向上させるとともにユーザーに寄り添うパートナーとしてビジネスを支えていくことが期待できます。
PCメーカーがそれぞれ個性豊かなCopilot+ PCを用意している。その根底にある思いは「日本企業にAIをもっと使ってほしい」というものだ。Copilot+ PCでできることは今後さらに増えると見込まれている。AI時代のビジネスPCとして、導入を検討してみてはいかがだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia AI+編集部/掲載内容有効期限:2025年3月19日