CES 2018:
Bosch Sensortecが「CES 2018」(2018年1月9〜12日、米国ネバダ州ラスベガス)で、最新のMEMSセンサーを展示する。「BMI088」は、16ビット3軸加速度センサーおよびジャイロセンサーを搭載した慣性計測ユニット(IMU)で、ドローンなどをターゲットにしている。
50qubitの試作も稼働に成功:
IBMは、20量子ビット(qubit)の汎用量子コンピュータ「IBM Q」の本格的な商用化を間もなく開始するという。50qubitの試作機についても、稼働を確認したとしている。
TIの協力を得て:
2017年9月、米大学がTexas Instruments(TI)の協力を得て、SiC(炭化ケイ素)を用いたパワーデバイスを低コストで製造できる独自技術を開発したと発表した。
米国立研究所が試作機を作成:
米国立研究所が、新しい加速器の開発に成功した。この加速器を使うと、がんの粒子線治療用装置のガントリーの重さを、現在の約50トンから1トンにまで小型化できるとの期待が高まっている。
FinFET代替なるか:
IBMなどが積層シリコンナノシートをベースにした新しいトランジスタ(シリコンナノシートトランジスタ)アーキテクチャを開発した。5nmノードの実現に向けて、FinFETに代わる技術として注目される。
AI向けに最適化:
Crayは、アクセラレーテッドクラスタスーパーコンピュータ「Cray CS-Storm」シリーズを発表した。1ノード当たり187TOPS、ディープマシンラーニングアプリケーション向けの標準ラックの場合2618TOPSと高い演算性能を実現する。
Appleに先手を打つ:
Samsung Electronicsが、スマートフォンに、MEMS可変容量素子を搭載したアンテナチューナーを採用する。現在、多くのスマートフォンメーカーは、アンテナにSOI(Silicon on Insulator)スイッチを用いているが、SamsungがMEMSスイッチを採用することで、今後はMEMSスイッチに移行していくのではないかと専門家はみている。
左右のイヤフォンを無線化するNFMI:
Appleは、左右のイヤフォンをつなぐケーブルがない新たなワイヤレスイヤフォン「AirPods」を発表した。くしくも、同じタイミングでNXP Semiconductorsが左右のイヤフォンをワイヤレス化するのに適したNFMI(近距離磁界誘導)対応SoCを発表した――。
スピンホール効果と交換バイアスを利用:
MRAMの開発を加速させる可能性がある新しい技術を、オランダの大学が発表した。スピンホール効果と交換バイアスを利用するもので、研究チームは、処理速度や記録密度、コストの面でMRAMが抱える課題を解決できると見込んでいる。
ドレスデン工科大が取り組み加速:
ドイツのドレスデン工科大学が、有機材料を用いたデバイスの開発を加速させている。同大学の教授は、「ムーアの法則が7nmプロセスに達する頃には、有機半導体が、情報時代の原油になるだろう」と近い将来、有機材料によるデバイスが主流になるとみている。
5番目の移動通信ではない!:
ドレスデン工科大学の教授で“5G Man”との異名をとるFrank Fitzek氏に単独インタビューした。同氏は「5G(第5世代移動通信)は、IoT(モノのインターネット)を制御することだけが目標」とし遅延を1ミリ秒以内に抑えることの重要性を説いた。
競合からエンジニアを引き抜きつつ:
スマートグラス「Google Glass」の販売を中止したGoogleは、それに代わる新たな開発プロジェクト「Project Aura, Glass and Beyond」を始動させた。プロジェクト開始にあたっては、競合のAmazonからエンジニアを引き抜いたとされる。
脳内“エラー信号”を利用:
脳波で動かす義肢の開発は、長年にわたり進められてきた。今回、スイスのローザンヌ工科大学(EPFL)は、脳が何らかの情報を“誤り”だと認識した場合に発せられる電位「ErrP(Error-related Potential)」を使って、義肢など人工装具を操作する方法を開発した。人工装具を思い通りに動かすことが、これまでよりも格段に簡単になる可能性がある。
金星の地表温度500℃に耐えるデバイス目指して:
金星探査を計画する米航空宇宙局(NASA)は、金星の地表温度500℃に耐えられる半導体の準備に着手した。半導体にとってもかなり過酷な500℃環境でも壊れない半導体を実現する基盤技術開発を任されたのは、米国のベンチャー企業だ。
ビジネスニュース 業界動向:
ドイツの研究機関が、自動運転車の研究開発に精力的に取り組んでいる。充電プラグ付きの無人駐車スペースで走行し、バックで駐車して充電後、ドライバーの元に戻っていくまでを完全に無人で行えるようなクルマを、2016年までに実用化したいとしている。
ビジネスニュース 企業動向:
140億米ドル(約1兆7000億円)を投じて、韓国のキョンギドに新工場を建設するSamsung Electronics(サムスン電子)。新工場では、10nm FinFETプロセスを適用したチップを製造すると見られている。
新技術:
IBMは、量子ビット数を拡張できる量子コンピューティング アーキテクチャを開発したという。量子コンピュータ実現に向けた大きな課題であるビット反転エラー/フェーズ反転エラーを補正できる冗長性を持たせたアーキテクチャで、規模を拡大させやすいとする。
エネルギー技術 電池:
米スタンフォード大学が、1秒間で再充電できる、フレキシブルなアルミニウム電池を試作した。正極(アノード)にアルミニウム箔、負極(カソード)にグラファイトフォーム(黒鉛泡)、電解液に液体塩を用いている。7500回充放電しても電池容量が著しく低下することはないという。
材料技術:
スウェーデンの大学とスタンフォード大学が、単層グラフェン上に半導体ポリマーが形成された“ハイブリッド素材”を開発。シリコンに匹敵する性能を持つ有機トランジスタの実現にまた一歩近づいた可能性がある。
新技術:
遺伝子をプログラミング、つまり組み換えることで、環境分野や医療分野に役立つバクテリアやウイルスを作り出す研究開発に、インテルやマイクロソフト、オートデスクなどの大手企業が乗り出している。
最大1万ドルのコスト削減に:
Ford Motor(フォード)と米国ミシガン大学が、自動運転システムを安価に実現する研究開発を進めている。高価なレーダーやレーザーではなく、市販のカメラとGPUを使うという。Googleなどが採用している3次元レーザースキャナ技術と比べて、最大で1万米ドルのコスト削減が可能になるとしている。
新技術:
スイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)が、電子脊髄「e-Dura」を開発したと発表した。伸縮性のあるシリコンを使い、コネクタと電極を金の配線で接続して電子追跡機能を持たせた。パーキンソン病やてんかんの治療にも応用できるのではないかと期待されている。
エネルギー技術 太陽電池:
IBM Canadaの研究センターは、あらゆる物の表面に噴霧可能な“スプレー式”太陽電池の開発に取り組んでいる。コロイド状の量子ドットを1成分とするスプレー式太陽電池を実用化できる可能性が出てきた。
ディスプレイ技術:
有機ELディスプレイでは、水と酸素の侵入によって有機EL素子が劣化することが問題となる。米国のKateevaは、これを解決し、フレキシブルな有機ELディスプレイを実現しやすくする技術を開発した。
小型化/軽量化に成功:
米オークリッジ国立研究所(ORNL)が、3Dプリンタで電気自動車向けの30kW DC/ACインバータを試作した。搭載している一部の部品を3Dプリンタで製造しているが、詳細は明かしていない。DC/DCコンバータの試作にも取り組む予定だという。
間もなく発表…:
2014年9月に正式に発表されるとみられている「iPhone 6」。これまでの機種に比べてどのように変わるのか。ディスプレイから充電方法まで、複数の情報がある。
センシング技術:
フィリップスとアクセンチュアが、脳波で家電を操作するソフトウェアを開発した。脳波測定機器とタブレット端末、ウェアラブルディスプレイを接続し、照明やテレビの操作や、メールの送信などを行う。筋肉の萎縮などが起きるALS(筋萎縮性側索硬化症)患者など、身体にまひを持つ患者が暮らしやすい環境の実現を目指す。
材料技術:
スズから成る新しい超伝導体を米大学が発見した。グラフェンのような2次元の単分子層で、同大学は「stanene」と呼んでいる。現段階では、物質の両端だけ、100℃まで完全導電性を実現しているという。
ビジネスニュース 業界動向:
PC市場の低迷が続く中、スマートフォンとタブレット端末の成長により、プロセッサ市場が堅調に伸びている。2013年通年の世界出荷量は、前年比24%増の15億米ドル規模に上るとみられている。
ビジネスニュース 企業動向:
Intelは、「International Supercomputing Conference(SC13)」において、次世代のプロセッサ「Xeon Phi」(コード名:Knights Landing)などのロードマップについて説明した。
ディスプレイ技術:
台湾の研究所が開発した「i-Air Touch」は、バーチャルな3Dディスプレイが前方に投影される眼鏡型端末だ。i-Air Touchの上部に取り付けたカメラは、指の動きをミリメートルの精度で追跡し、それによってバーチャルディスプレイをタッチで操作することもできるという。
ビジネスニュース:
米国防総省の内部局であるDARPAは、サイバー攻撃を自動的に検出/防御するプログラムの開発コンテストを行う。コンテストは3年間にわたって行われ、優勝者には200万米ドル(約1.9億円)の賞金が授与される。
ビジネスニュース:
DRAM業界は、生産量をうまくコントロールすることで営業利益率を着実に上げてきた。こうした努力が功を奏し、2013年第2四半期は過去3年間で最高の営業利益率を達成したという。
ビジネスニュース 事業買収:
InvenSenseは、Analog DevicesのMEMSマイクロフォン事業部門を1億米ドルの現金で買収すると発表した。InvenSenseは今回の買収により、MEMSマイクロフォンビジネスの早期立ち上げを狙う。
ビジネスニュース 業界動向:
“曲がるディスプレイ”市場は今後、年平均成長率53%で成長し続け、2023年には270億米ドル規模に達すると予測されている。曲面ディスプレイを用いた有機ELテレビを既に発売しているサムスン電子やLG電子に加え、ソニーも2013年後半に、曲面型の液晶テレビを投入する予定だ。
LED/発光デバイス:
米University of Utah(ユタ大学)の研究チームは、ポリマー半導体の発光色を調整する方法を発見した。同研究チームは、本物の白色光を発する有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)の実現を目指している。
材料技術:
色素増感太陽電池に使われる白金電極は、太陽電池のコストを上げる要因の1つだ。その白金の代替材料になり得る、3次元構造のグラフェンを米大学が開発した。グラフェンを酸化リチウムなどと反応させることで、3次元構造にするという。
プロセッサ/マイコン:
HPC(High Performance Computing)分野に、Intelが積極的な姿勢をみせている。これまでは政府主導のプロジェクトや防衛関連で使われてきたHPCだが、今後は用途の拡大が見込まれる。同社は、HPC向けのコプロセッサとして「Xeon Phi」の新シリーズを発表した他、14nmプロセスを適用したXeon Phiの投入も明らかにしている。
センシング技術:
酪農機器メーカーのDairymasterは、MEMSセンサーを搭載した高性能な畜牛用首輪「MooMonitor」を商品化した。この事例に代表されるように、MEMSセンサーの市場で次なる大きなターゲットとなるのは、畜産業界かもしれない。
EE Timesが選ぶ2013年の注目人物:
人工知能、ロボット、化学、センシング技術――。日進月歩のエレクトロニクス分野を、さらに大きく変える可能性を秘めた10人紹介する。
EE Timesが選ぶ2013年の注目技術10:
2013年に“エレクトロニクスの世界を変える”10の技術をピックアップして紹介する。それらの技術の中には、家電向けの新たなユーザーインタフェースや半導体製品向けのバーチャル試作ツールなど、さまざまなものが含まれている。多種多様ではあるものの、それぞれが対象とする分野にイノベーションをもたらすという点では違いはない。
プロセス技術:
半導体製造技術のロードマップでは、193nmリソグラフィに限界が来たら、157nmフォトリソグラフィへと移行するはずだった。しかし、実際に普及したのは193nmの液浸リソグラフィであった。次の技術として名前が挙がるのはEUVだが、「この技術が実際に商業用途で利用されるかどうかは定かではない」と指摘する声がある。
ロボット技術:
人間に傷害を負わせないように防護用の柵に囲われていたロボットが、我々のすぐ隣で仕事をするようになる――。生産ラインで人間の作業員と並んで組み立てに従事したり、高齢者や障害者が独力で自宅での生活を送れるように支援したりする、“協働ロボット”の開発が進んでいる。ロボット業界の取り組みを追った。
材料技術:
シリコンはエレクトロニクスを支える半導体として大規模に利用されている。その一方で、炭素だけからなる材料が注目を集めている。現在のメモリやプロセッサがそのまま炭素材料に置き換わるのだろうか。そうではない。ではどのように役立つのだろうか。
エネルギー技術:
米国の研究所が、ウイルスを利用した発電技術を開発した。実証実験では、小型の液晶ディスプレイを動作させることに成功したという。
無線通信技術 M2M:
各種センサー端末から家電、インフラ機器まで、あらゆるモノに通信機能を組み込んでネットワーク化する、いわゆる“モノのインターネット”は、この地球に張り巡らされるエレクトロニクスの神経網だ。そこで捉えた膨大な情報から価値のある情報を抽出すれば、人類にとってさまざまな課題を解決する有力な手段になるだろう。