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一色政彦

一色 政彦(いっしき まさひこ)

AIや機械学習を、理論や基礎から分かりやすく解説しつつ、「業務を楽にするための道具」として実際にどう使うかを重視して、記事執筆やツール開発を行っています。近年はAIコーディング環境の進化を背景に、基礎知識を踏まえたうえでの実践的な検証や自作ツールの開発にも力を入れています。

●受賞・資格

  • Google データアナリティクス プロフェッショナル認定証
  • マナビDX Quest:2022年度 第1ターム ケーススタディ教育プログラム Gold修了(データ駆動型の変革推進)
  • データサイエンティスト検定 リテラシーレベル(2022)
  • 統計検定2級
  • JDLA Deep Learning for GENERAL(2017)
  • 第二種電気工事士
  • Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies(過去受賞:11年連続)

経歴

1975年8月、福岡県北九州市生まれ。

1999年4月、九州大学文学部卒業後、ソフトウェアパッケージベンダーに入社。開発部にて技術研究や基礎開発を担当し、エンジニアとしての基礎を身に付ける。

2003年2月、福岡から上京。

2003年4月、フリーランスのテクニカルライターとして活動を開始。開発者やITプロフェッショナル向けに、実務に役立つ技術解説記事を執筆。

2003年11月、株式会社デジタルアドバンテージに入社。@IT/Insider.NETの編集者兼ライターとして、技術メディアの編集・執筆に携わる。

2013年4月、新サイト「Build Insider」の編集長に就任。現場志向の開発者向けメディアを企画・運営。

2018年4月、AI・機械学習を扱うサイト「Deep Insider」の編集長に就任。AI・機械学習モデルや基礎知識を学ぶためのコンテンツ提供を中心に、編集・執筆を行う。

2026年より、モデルや数式そのものよりも、AIを業務にどう組み込み、どう検証し、どう運用するかといったAI実務者向けコンテンツを主軸に、編集・執筆・ツール開発を行っている。


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記事一覧

AI・機械学習の用語辞典:

企業のIT部門やセキュリティ管理部門の許可や監視がないまま、従業員が外部の生成AIサービスを業務に利用する行為や状態。業務効率化という善意の目的でAI利用が自然と広がる一方で、情報漏えいやガバナンス上のリスクを内包する、現代的な課題として注目されている。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

派手な性能競争の陰で、AI開発の現場では別の変化が起き始めているのかもしれない。Googleが発表した「Gemini 3 Flash」は、その兆しを象徴するモデルだ。この発表を起点に、軽量モデルが開発の主役になり得るのかを筆者なりに考えてみたい。

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AI・機械学習の用語辞典:

製品やサービスのマーケティングにおいて、実際にはAI技術が中核的に使われていないにもかかわらず、「AI活用」「AI搭載」「生成AI対応」などの表現によって、あたかも高度なAIが主要な価値であるかのように見せる行為や傾向。AIブームの広がりとともに、ホワイトウォッシングやグリーンウォッシングと同様、表現と実態のズレを捉えるための言葉として使われている。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

OpenAIの最新モデル「GPT-5.2」が登場し、学習データの範囲が「2024年9月まで」から「2025年8月まで」にアップデートされた。最高性能を実現した一方でAPI価格は上昇しているので、筆者の視点から、その背景と現実的な使い分けの考え方を掘り下げる。

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AI・機械学習の用語辞典:

AIモデルとの対話が長く続く中で、「本筋とは無関係な話題」や「途中で行き止まりになった試行」といったノイズがコンテキスト内に蓄積し、その結果として出力品質が急速に低下していく現象。やり取りが進むほど回答が乱れたり、急に話がかみ合わなくなったりする際の主因と考えられる。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

VS Codeに突如現れた実験モデル「Raptor mini」。公式情報が極端に少なく謎が多い。実際のところ何ができ、どんな場面で使うべきなのか。限られた情報とコミュニティの声を手掛かりに、その性質と使いどころを考察する。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

Googleが「Gemini 3 Pro」を公開し、AIモデル競争はさらにヒートアップ。高度な思考、画面理解、複雑タスクの自動実行、コード生成など、多方面での性能向上が確認されている。記事後半では、今回の発表をどう読むべきか、筆者の視点からも解説する。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

OpenAIが「GPT-5.1」「GPT-5.1-Codex」「GPT-5.1-Codex-Mini」の3モデルを一斉発表。今回はド派手な刷新こそないが、日常タスクの高速化とコスト削減、複雑タスクの精度向上といった“実用性の底上げ”が大きい。記事後半では筆者のひと言コメントも添えて紹介する。

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AI・機械学習の用語辞典:

「指標が意思決定に使われるほど、目的を見失って行動が偏り、プロセス(=制度や活動の進め方)がゆがむ」という経験則。もともとは教育改革におけるテストスコアの扱われ方を問題提起したものだが、現在では企業のKPI運用や政策評価、AIモデルの性能指標などで引用される。

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AI・機械学習の用語辞典:

「私たちは、技術の短期的な影響を過大評価し、長期的な影響を過小評価する」という言葉で知られる経験則。近年では生成AIの議論でもこの傾向が指摘されている。なお、アマラの法則における“過大評価”はハイプサイクルの「過度な期待のピーク」に、“過小評価”は「幻滅期」に重ねて語られることもある。

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Deep Insider's Eye 一色&かわさきの編集後記:

かわさきからは「自称“Python祭り”について」というタイトルでPython 3.14の新機能を紹介する連載記事の紹介と紹介しきれなかったトピックについて、一色からは「飛行機内でもAIプログラミングしたい」というタイトルで、16GBメモリのMacBook Pro(M4)上でVS CodeとローカルLLMを使ってプログラミングを試した体験とその感想について書きました。

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AI・機械学習の用語辞典:

最初に「何を実現すべきか」を“仕様”として明文化し、それを唯一の基準としてコード生成や検証を進めていく新しい開発スタイル。人間の意図を表した“仕様”が基準となるため、“雰囲気”を重視するバイブコーディングよりも高精度な開発が可能。

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AI・機械学習の用語辞典:

「こういうアプリが欲しい」といった“雰囲気”(=Vibe)をAIに伝え、対話を通じてコードを生成していく新しいプログラミングスタイル。厳密な仕様や細かな指示を与えなくても、AIが意図をくみ取り、実際のコードとして形にしてくれるのが特徴。高度な専門知識がなくても試せるため、非エンジニアにも広がりつつある。

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AI・機械学習の用語辞典:

2つの確率分布間の“距離”を測る指標で、「ある分布をもう一方に重ねるために、どれだけ“確率質量”を動かす必要があるか」を表す。値が0なら「完全一致」、大きいほど「異なる」ことを意味する。主に統計学や機械学習で使われ、データドリフト検出や生成モデル(WGAN)などに応用される。別名「アースムーバー距離」。

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Deep Insider Brief ― 技術の“今”にひと言コメント:

オンデバイス(端末内)動作に最適化された埋め込みAIモデルが新登場。スマートフォンやPC上でネット接続なしに、プライバシーを守りつつ、手元の文書から高精度な文書検索やRAG(検索拡張生成)が実現できる。

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AI・機械学習の用語辞典:

2つの確率分布間の“距離”を測る指標で、値は0(一致)〜1(不一致)の範囲に収まる。ユークリッド距離に似た計算式で定義されており、確率分布の違いを直感的に扱えるのが特徴である。主に統計学や機械学習の分野で、確率分布間の比較や類似度評価に利用されている。

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AI・機械学習の用語辞典:

2つ(以上)の確率分布間のズレを測る指標で、KLダイバージェンスをベースに「対称化」し、「値の範囲が0以上〜1以下に収まる」ようにしたもの。複数の分布間の類似度を測ることができ、主に自然言語処理や生成モデルの評価、クラスタリングなどで利用されている。

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AI・機械学習の用語辞典:

「成功には必要条件を全て満たさなければならないが、失敗は1つ欠けるだけで起こる」という原則。文学作品の一節に由来し、生態学や経営学など幅広い分野で引用されてきたが、近年では機械学習の分野においても言及されるようになった。

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AI・機械学習の用語辞典:

センサーやデータを通じて現実世界を認識、理解し、それに基づいて行動するAIのこと。ロボットや自動運転車など、物理的な環境の中で自律的に動く機械の頭脳として注目されている。特にNVIDIAや学術分野で関心が高まっており、今後は社会での実用が本格化すると見込まれている。

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AI・機械学習の用語辞典:

「効率化によって、かえって消費が増えてしまう」という逆説的な現象のこと。もともとは、産業革命期に見られた蒸気機関の効率化と、それに伴う石炭消費の増加をめぐって提起されたが、現代でも電力やAIの計算資源を語る際に引き合いに出されることがある。

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Deep Insider's Eye 一色&かわさきの編集後記:

一色からは「ずんだもん校正術」という題で、ずんだもんに原稿を読ませて文章のミスをチェックする方法を紹介。かわさきからは「自分で実装する浮動小数点数値の加算」という題で、浮動小数点数の内部構造を解説しつつ、Pythonで加算処理を再現する関数の実装に挑戦しました。

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人気連載まとめ読み! @IT eBook(143):

人気連載を電子書籍として無料ダウンロードできる@IT eBookシリーズ。第143弾は連載『やさしい確率分布』全編を収録。身近な疑問を題材に、Excelで楽しく体験しながら、確率分布の基本と活用法をやさしく学べます。前提知識は不要。ここからデータ分析を始めましょう!

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AI・機械学習の用語辞典:

AIに関する発言や議論の中では、ある特徴や本質をひと言で表した「明言」や、現場で広く知られる「経験則」がたびたび登場します。そうした「明言」や「経験則」の中でもAIを設計/運用/理解する当たって役立つ5つをピックアップしてご紹介します。取り上げるのは「オッカムの剃刀」「パレートの法則(80対20)」「GIGO(Garbage In, Garbage Out)」「イライザ効果」「スケーリング則」の5つです。

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Deep Insider編集長のネタ帳:

今、Pythonパッケージ管理は「uv」が新定番になりつつあります。驚くほど高速で柔軟だからです。この記事では、pipやcondaとの違いから、uvでのプロジェクト作成、パッケージ管理、スクリプト実行まで、特に筆者が理解しづらかったポイントを重点的に解説します。この機会に、一緒にuvへ乗り換えてみませんか?

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AI・機械学習の用語辞典:

AIには、その仕組みや性能上の限界、人間とは根本的に異なる特性などを浮き彫りにする「○○問題」と呼ばれる用語が幾つかあります。その中でも特に代表的なものをピックアップしてご紹介します。取り上げるのは「シンボルグラウンディング問題」「フレーム問題」「トロッコ問題」「ブラックボックス問題」「コールドスタート問題」の5つです。

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機械学習入門:

「知識ゼロから学べる」をモットーにした機械学習入門連載の第5回。いよいよ今回から、「Yes/No」や「スパムかどうか」といった“分類”予測を扱います。これを実現する代表的な手法が「ロジスティック回帰」です。図を使って仕組みや考え方をやさしく学び、Pythonとscikit-learnでの実装も体験します。初めての人でも安心して取り組める内容です。

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AI・機械学習の用語辞典:

AIに関してギャップや矛盾を感じる現象には、“逆説”として法則化されているものがあります。AIの本質や限界、人間との根本的な違いを映し出すヒントになる、“逆説”にまつわる用語として「AI効果」「モラベックのパラドックス」「ポランニーのパラドックス」「グッドハートの法則」「シンプソンのパラドックス」の5語を紹介します。

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AI・機械学習の用語辞典:

「未知の選択肢を試す(探索)」か、「既知の選択肢を使い続ける(利用)」か。一方を重視すれば他方がおろそかになる難しさがあり、うまくバランスを取ることが求められる。このジレンマは、さまざまな意思決定に共通する課題であり、特に強化学習ではそのバランスの調整がモデルの性能に大きく影響する。

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AI・機械学習の用語辞典:

初期データが不足しているために、適切な推薦や予測ができない問題。レコメンデーション(推薦)システムやAI/機械学習では、大量のデータを用いた学習が前提となるが、新たなサービスの開始直後や、新規ユーザーの登録直後、新しい商品が追加された直後には、十分なデータが得られずにこの問題が発生する。

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Deep Insider's Eye 一色&かわさきの編集後記:

かわさきからは「Pythonクイズの原稿執筆とChatGPT」というタイトルで日々の原稿執筆で「どのようにChatGPTを“相棒”として活用しているか」について、一色からは「ChatGPT×Obsidianでつくる“最強の自習フロー”」というタイトルで数学のつまずきから始まった最新AI技術を活用した“ぼくのかんがえたさいきょうの自習スタイル”について書きました。

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AI・機械学習の用語辞典:

「不要な仮定はそぎ落として、必要以上の複雑さは避けるべき」とする考え方。古くは哲学の世界で提唱された原則だが、現在では科学から日常の意思決定まで幅広く応用されている。AI/機械学習/統計/データ分析の分野でも、モデル選択や仮説評価の原則としてしばしば引き合いに出される。

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AI・機械学習の用語辞典:

「指標が目標になると、それは“良い指標”ではなくなる」という逆説的な法則のこと。もともとは経済政策の現場で知られてきたが、教育評価や業績管理など、目標を数値化する場面でも応用されることが多い。AIや機械学習の文脈でも、評価指標に関する議論などで言及されることがある。

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Deep Insider編集長のネタ帳:

「MCPってよく聞くけど、自分には関係ない?」──そんな人にこそ読んでほしい! Claude Desktopを使えば、“AIが外部サービスとつながる新時代”を誰でも簡単に体験できます。MCPとは何か? なぜ注目されているのか? 気になる課題や今後の進化まで、思いの丈を語りました。未来を切り開くのは、“今”試してみるその一歩かもしれません。

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AI・機械学習の用語辞典:

成果の大半(80%)は、一部の要素(20%)から生まれる──この構図を示す経験則が「80:20の法則(パレートの法則)」。経済やビジネスの世界で広く知られ、しばしば引用される。この法則はAI・機械学習の分野でも比喩的に用いられることがあるが、そこに理論的な根拠があるわけではない点には留意しておきたい。

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AI・機械学習の用語辞典:

人間は経験(=暗黙知)として知識を身に付けるが、それを言葉(=形式知)にして他人に伝えるのは難しい、という逆説を指す。このため、知的活動をAIに教えることも困難とされてきた。これはルールベースのAIの話であり、近年の機械学習では暗黙知に近い振る舞いを模倣できるようになってきている。ただし、本質的な課題は依然として残されている。

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AI・機械学習の用語辞典:

用語「交差エントロピー」について説明。分類タスクを解くための機械学習モデルの訓練に広く用いられる損失関数の一つで、「“正解ラベルの確率分布”から“モデル出力の確率分布”がどれくらいズレている(=不一致)か」を数値で表す。特に、ロジスティック回帰やニューラルネットワークの分類タスクでよく使用される。

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AI・機械学習の用語辞典:

用語「KLダイバージェンス」について説明。2つの確率分布間のズレを測る指標で、「ある確率分布が別の確率分布とどれだけ異なるか」を評価するために使用される。値が0なら「完全一致」、大きいほど「異なる」ことを意味する。主に統計解析や機械学習モデルの評価、データドリフト検出などで利用されている。

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