「MS Officeにそっくり」中国製オフィスソフトのβ版が無料配布
MS Officeと“3つの同じ”を実現したという中国製オフィスソフト「Kingsoft Office 2007」β版の無料ダウンロードが始まった。不具合などを投稿すると製品版のシリアルナンバーが抽選でもらえるキャンペーンも開始した。
キングソフトは11月1日、マイクロソフトのWordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトに「操作性や互換性を最大限近づけた」という「Kingsoft Office 2007」β版のダウンロード提供を開始した。使い続けると、発売日の2007年2月1日付で試用版に自動アップデートする。
Kingsoft Office 2007は、これまでキングソフトが開発してきた中国語オフィスソフト「WPS」の最新版を日本語対応したもの。Office 2003のWord、Excel、PowerPointで作成した資料をKingsoft Office 2007で開いても、「文字のズレ」「画像のズレ」を少なくしたほか、ツールバーに表示されている機能の並び順もMS Officeに合わせた。さらに、「.doc」「.xls」「.ppt」といったWord、Excel、PowerPointの保存形式に対応し、“3つの同じ”を実現したという。
ダウンロードできるβ版はワープロ、表計算、プレゼンテーションソフトのパッケージで、製品版の「Kingsoft Office 2007 Standard」(4980円)と同等の内容だ。現在のところ、Windows 2000/XPに対応。Windows Vistaには「Vistaリリース後、速やかに対応する予定だ」という。なお、Office 2007β版で作成したファイル(.docx/.xlsx/.pptx)を、Kingsoft Office 2007 β版で開こうとするといずれも正常に開けなかった。
β版公開と同時に「みんなでキングソフトオフィスをブラッシュアップ!」キャンペーンも実施する。これは、β版で発見した不具合などを12月31日24時までに同社ダウンロードサイトに設置されたフォームから投稿すると、製品版のシリアルナンバー(4980円相当)が抽選で4980名に当たる――というもの。Kingsoft Office 2007には自動アップデート機能があるので、報告のあった不具合は随時修正される見込みだ。
β版を発売日の2007年2月1日まで使い続けると、試用版に自動アップデートされる。こちらの試用期間は3カ月だ。キングソフトでは、「(無料のβ版で)使い勝手の良さをユーザーに実感していただきたい」としている。
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