動画で見るドキュメントスキャナ・番外編(2/2 ページ)
ドキュメントスキャナ2機種の主な機能について、前編・後編と分けて動画でお送りした。今回は番外編として、前後編ではフォローできなかった細かい機能や特徴について、動画も用いながら紹介していくことにしよう。
キャリアシートなしで強引にA4二つ折り原稿をスキャンしてみる
もしキャリアシートを用いず、A4二つ折り原稿をそのまま読み込んだらどうなるだろうか。S500に加え、キャリアシートが付属しないDR-2050C2でも試してみよう。
まずS500だが、キャリアシートを用いずに読み込もうとすると、一瞬にして紙詰まりが発生するのが分かる。
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ご覧の通り一瞬にして原稿が詰まってしまった。紙送りの機構そのものがこうした2枚重ねに対応できず、1枚だけを読み込もうとして紙詰まりになってしまったようだ。メーカーが推奨しない使い方をするとこうなる――という典型的な見本である。
ちなみに、もしキャリアシートなしで読み込めたとしても、A3サイズに連結させることは不可能である。というのも、ソフトウェア側の連結処理は、手動でオン/オフを設定するのではなく、キャリアシートのヘッダ部にあるパターンを読み込むことで自動的に行われているからだ。ここは素直に付属のキャリアシートを使うべきだろう。
では次に、キャリアシートが付属せず、そもそもA3サイズの読み取りに対応していないDR-2050C2で同様の読み取りを試してみよう。
本製品では、本体右側にある給紙切替レバーを「非分離給紙」に切り替えることで、重なった用紙をまとめて取り込むことができる。つまり今回のように2枚重なった原稿でも、1枚ずつ読み込むのではなく、まとめて読み込むことができるわけである。ちなみに本来は、伝票のように複数枚が重なった帳票類を読み込むための機能である。
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給紙切替レバーを「非分離給紙」に設定することで、折りたたんだ原稿の両面をきちんとスキャンすることができた。S500のようにソフトウェア側で連結処理は行えないので、左半分で1ページ、右半分が1ページと分離した状態でPDF化されてしまうが、保存が主目的であれば、これで十分と考える人もいるのではないだろうか。
さまざまな厚みを持ったハガキを重ねてスキャンしてみる
最後に、季節柄ということで、年賀状のスキャンにも挑戦してみた。前回も触れたが、両機種とも光沢のある厚手のハガキなどは苦手とする場合が多いので、さまざまな厚みを持った年賀状を重ねた状態で読み込んでみた。
まずS500だが、厚みの異なる用紙が混在する原稿は、あまり得意ではないようだ。動画にもあるように、厚い原稿の時に明らかに詰まりやすくなる。原稿の向きを変えたり、用紙の反り具合を手で直すことで対応できる場合もあるが、安定して読み込めるとはいい難い。
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厚みがばらばらの原稿はやや苦手なS500の“裏技”
上の動画でも確認できるが、S500は厚みがばらばらの原稿がやや苦手のようだ。そんな状況になった時、一度試してほしいことがある。原稿を読み込んで紙詰まりしてしまうのは、新品のS500であれば読込部が完全に馴染んでいない可能性がある。ここは慣熟運転として50枚程度の普通紙を読み込ませてみよう。それでも紙詰まりが発生する場合は、上下逆にして読み込ませるといったワザが有効な場合があるという。
その点、DR-2050C2は優秀だ。厚みの異なる用紙が混在している場合でも、かなり高い確率で読み取れる。給紙トレイの挙動を見ていると、重ねられたハガキが送られる方向と反対側に小刻みに押される様子が見て取れる。この動作によって、紙が2枚重ねて送られるのを防止しているようだ。
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ちなみに、これは前述の給紙切替レバーを「分離給紙」にしていた場合の話で、「非分離給紙」にしていると、複数枚がまとめて読み込まれてしまう。本製品の場合、意図しない原稿送りが行われる場合は、まず本体右側の給紙切替レバーの設定を確認し、必要に応じて切り替えてみることをお勧めする。これがDR-2050C2をうまく使うコツだといえる。
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