「若者」「カラフル」がキーワード――4月始まりの手帳、各社が発売開始
1月始まりの手帳を買い損ねてしまった人にも、手帳シーズン再び――。4月始まりの手帳が店頭に並んだ。1月始まりが大半を占める手帳市場だが、各社とも4月始まりの手帳に工夫を凝らす。
2月1日、4月始まりの手帳を各社が発売した。1月始まりが大半を占める手帳市場だが、4月始まりの手帳を買うのはどういった人なのだろうか。
高橋書店が行った調査では、4月始まりの手帳は官庁に勤める公務員や学生が購入していることが分かった。能率手帳の日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)や、ほぼ日手帳の東京糸井重里事務所も「学生や新社会人が買っている」と口を揃える。公務員や新入社員以外のビジネスパーソンでいえば、小学生や中学生の子供を持つビジネスパーソンも購入者だ。
公務員や子供を持つビジネスパーソンも購入するとはいえ、ボリュームゾーンは学生や新社会人。若者の購入が多いためか、カラフルな手帳が売れるのも特徴だ。東京糸井重里事務所の「ほぼ日手帳2007 SPRING」では、学生や小中学生の子供を持つビジネスパーソン向けに時間割を追加した。JMAMのシステム手帳「Bindex(バインデックス)」では、新社会人向けにビジネスの基本ノウハウをまとめたガイドブックを付属する。
前出のほぼ日手帳2007 SPRINGには、1月始まりとの違いがほかにもある。2006年9月に発売した1月始まりの「ほぼ日手帳2007」では、12月から書き込めるようになっていたが、ほぼ日手帳2007 SPRINGでは、スペースは小さいが月間カレンダーとして2007年2月から用意。2月に購入して“すぐ使える”ようにした。
4月始まりの利用者は、1月始まりの手帳が発売された時から4月始まりの発売を待っている。2月に発売して「4月からしか使えません」では、利用者にそっぽをむかれかねない――というわけだ。機能面では日付以外に大きな違いはない1月始まりと4月始まりだが、細やかな工夫が売り上げを左右するようだ。
とはいえ、「手帳の市場割合は、1月始まりと4月始まりで10対1」(JMAM)。東京糸井重里事務所でも「7対3の割合で1月始まりが売れている」という。高橋書店の手帳ラインアップを見ても、1月始まりの手帳が173点であるのに対して、4月始まりは75点にとどまる。同社でも、4月始まりの売り上げは1月始まりの半分程度。各社とも、1月始まりの手帳が圧倒的に売れているのだ。
手帳の世界ではまだまだ主流派ではない4月始まりの手帳。しかし、「問い合わせは少なくない。認知されていないだけだ」(JMAM)と見る向きもある。いつも4月に始まりの手帳を愛用している人だけでなく、「今年は手帳を付ける」と決めたつもりが1月始まりの手帳を買い損ねてしまった人にも、再び手帳シーズンが訪れている。
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